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ラブカルチャースクール 3
第20章 I Lesson 6回目
ゴングは鳴った――――さぁ、レッスンスタートだ!

「リク、宜しく!」

初めてリクに、心から前向きな笑顔を向けられた気がする。

これも四天王のご利益だろう。

上がり気味のテンションに釣られて、意気揚々とローブの腰紐を片手で勢い良く引こうとした瞬間――――。

「待って下さい、コトミさん」

「えっ!?」

リクがローブを握った手を掴み、もう一方の手を背中に回して、胸の中に私を引き寄せた。

引っ張られた勢いのまま、顔面がリクの胸に埋まる。

薄い生地越しからリクの硬さと熱が伝わってきた――――。

「ふぐぅ……」

ローブを脱ごうとしていたのを止められたのと、リクの突然の行動に驚いて、硬い胸に塞がれた口から間抜けな空気が抜ける。

ちょっと、何事――――!?
折角、良い調子で始められると思ったのに、早速阻止かい!!

一言物申そうと顔を上げようとしたが、その前にリクの顔が耳元に近付いてきた。

「……っ!」

まだ何も言われていないのに、身体が震える。
リクの囁きは苦手だ――――。

暗示をかけられていく気分になる。

薄らいでいた緊張が、蘇ってきて全身の神経が張り詰めていく。

「コトミさん……」

「な……に?」

リクの声が鼓膜に纏わり――――。

「自分でローブは脱がないで下さいよ。それは俺の役目ですから~」

「え……?」

――――つかなかったぁぁぁ!!

予想外にリクが、明るい声で冗談ぽく言ってきたものだから、拍子抜けしまう。

「そ、そっか~。そうだよね。その方が実演的だよね……うん」

「すみません。自分から脱いでもらうのは楽ですが、脱がせるのに慣れるようにしておきたいなと思って」

本当はローブの一枚や二枚、簡単に脱がせられるだろうに、リクはワタリの手前か照れ臭そうに微笑んだ。

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