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ラブカルチャースクール 3
第20章 I Lesson 6回目
「梅干しはどうでもいい。続けろ」

「……分かりました」

これ以上梅干しトークを広げる気がなさそうなワタリは、レッスンの続行指示を告げてきた。

リクも淡々と、それに応える。

「コトミさん、脱線させてしまいましたが、続けられそうですか?」

「うん。私は大丈夫だよ」

若いのに、こういう所はそつがない。

それが却って、リクという人間を謎に包ませるのだけど――――。

相手が相手なだけに、やはりすんなりとはいかないレッスンだ。

ワタリが居たとしても、時間内に無事に終われるのか心配になる。

そんな懸念が胸に過りつつ、リクが次にどう出るかも気になっていると――――。

「良かった……。あと申し訳なさついでに、一つ提案させて貰ってもいいですか?」

ドックゥン――――リクの言葉に、心臓が重たい鼓動を鳴らす。

「な……に?」

一気に走る緊張に、口の中が渇く。

それこそ梅干しでも、しゃぶりたくなる。

「時間も押していると思いますので、少し強行突破したいなと」

そんなこと言われたら、余計に嫌な予感しかしてこない。

目の端に入るワタリの存在を確認しながら、リクに意図を問い掛けた。

「強行突破……て?」

「出来たら入念な愛撫で挿入しやすい状態にしたかったんですが、自分もまだレッスンが不慣れで……。クンニしたら挿入しやすくなるかと思って」

話が終わるとリクは様子を伺うように、ワタリに視線を送った。

リクの提案は、『手っ取り早く濡らして入れましょう』ってことだ。

これはマスターコースの時にワタリもやっていた手段だけど、一応今はスタンダードコースに向けてのレッスンだ。

何より、リクのクンニで濡れるだろうか?

余計水分が、枯渇しそうな気がしてしまう。

最初のレッスンでは、トラウマを引き出されてしまったし。

直ぐに返答が出来ず答えを求めて、仏頂面で腕を組んでいるワタリの方に顔を傾けた。

――――ワタリはどう判断するか?

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