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ラブカルチャースクール 3
第20章 I Lesson 6回目
「っ!」
「なっ!」

このワタリの爆弾発言には、リクといえども目を見開いて驚きを露わにする。

私も思わず、声が出てしまった。

『つまらない』って、言いました――――!?

途端、過去のワタリとのレッスンが頭の中で蘇ってきた。

確かにリクとのレッスンは楽しくはなかったけど、じゃぁワタリとのレッスンが楽しかったのかと言えば、決して楽しい部類ではなかったと思うのですが?

どちらか言うと、軍隊の訓練に近いし。

んん?
それとも別の意味合いなのかもしれない。

『詰まらない』=『詰まっていない』とか?

それなら確かに、ワタリのは『詰まる』!
あんなでっかいゴールドバッド突っ込まれたら、息まで詰まったわ!

マスターコースでのワタリとのレッスンを思い出しただけで、お腹が張って息が苦しくなってくる。

でも皆がみんな、あのサイズな訳はないし、特にワタリのは天然記念レベルでしょ。

それと比べてリクのものを『つまらん』と言うのは、スパルタにもほどがあるんじゃないかな。

他の新人二人だって、『つまらんレッスン』扱いにされてしまう。

本当か定かではない憶測を駆け巡らせながらローブを手繰り寄せ、冷えてきた身体に羽織った。

その間にもリクの表情は少し冷静になっていたが、口を堅く結んで黙っている。

これはフォローを入れるべきなのだろうか?

でもスクールでも最高峰講師の『ラブカル四天王』のワタリに、意見するなんて一億年早いよね。

何より――ワタリの言葉に、間違いはないと思った。

今回のレッスンで、ずっと私が感じていたことをワタリも分かっていたのだ。

それが凄く嬉しくて、心強い――――。

靄が掛かっていた胸の奥が、スッキリ晴れ渡っていくようだ――――けど。


またしても勃発した鷲と蛇の睨み合いは、ただでは済まなそうな空気を漂わせている――――。

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