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ラブカルチャースクール 3
第21章 Lesson 予感

いけない――――とっくに覚悟したことなのに、また同じことで嵌っている場合じゃない。
そう自身に言い聞かせるが、一旦広がりだした暗雲は簡単には収まらない。
キャラメルティーに負けじと、グルグル体中に渦巻きだす。
な、何か、息苦しい――――。
勝手に呼び寄せた自滅雲に呼吸困難になりそうな感覚に陥って、目を瞑ったまま顔を顰めていく。
「うぅ……」
「琴海さん……いかがされましたか?」
カチャッと小さく鳴った陶器の音とともに、ヤナセの艶っぽい低い声が聴覚をノックしてきた。
おまけに微かに漂う爽やかなフレグランスが、優しく嗅覚も撫で上げてきたお陰で、自滅暗雲は一瞬にして掻き消されたのであった――――。
流石でございます! ヤナセ様ぁぁぁ――――!!
余りのパワーの凄さに、椅子から飛び降りて床にひれ伏してまいそうだ。
「はっ! ありがとうございます!」
「いえ……私は特に何もしておりませんが。体調が優れませんか?」
リクのレッスンの後だけに、ヤナセもいつもにも増して心配してくれているのが伺える。
「大丈夫です。ちょっと変なこと考えちゃいまして……」
「変なこと……?」
まさか『セイジ』のこと考えていましたなんて言えるわけもなく、軽く流して貰おうと思って濁して言ってみたけど、『突っ込み名人』のヤナセがそう簡単に完結してくれるわけでもなかった。
「琴海さん……少し診させて下さい」
「えっ! み、見せる?」
何を――――!?
セイジモードの脳内が直ぐにシフトチェンジ出来る筈もなく、脳細胞が状況を把握する前にヤナセの綺麗な指先が私の頬を包み込み、文化遺産的な美貌を至近距離に近付けてきた。
そう自身に言い聞かせるが、一旦広がりだした暗雲は簡単には収まらない。
キャラメルティーに負けじと、グルグル体中に渦巻きだす。
な、何か、息苦しい――――。
勝手に呼び寄せた自滅雲に呼吸困難になりそうな感覚に陥って、目を瞑ったまま顔を顰めていく。
「うぅ……」
「琴海さん……いかがされましたか?」
カチャッと小さく鳴った陶器の音とともに、ヤナセの艶っぽい低い声が聴覚をノックしてきた。
おまけに微かに漂う爽やかなフレグランスが、優しく嗅覚も撫で上げてきたお陰で、自滅暗雲は一瞬にして掻き消されたのであった――――。
流石でございます! ヤナセ様ぁぁぁ――――!!
余りのパワーの凄さに、椅子から飛び降りて床にひれ伏してまいそうだ。
「はっ! ありがとうございます!」
「いえ……私は特に何もしておりませんが。体調が優れませんか?」
リクのレッスンの後だけに、ヤナセもいつもにも増して心配してくれているのが伺える。
「大丈夫です。ちょっと変なこと考えちゃいまして……」
「変なこと……?」
まさか『セイジ』のこと考えていましたなんて言えるわけもなく、軽く流して貰おうと思って濁して言ってみたけど、『突っ込み名人』のヤナセがそう簡単に完結してくれるわけでもなかった。
「琴海さん……少し診させて下さい」
「えっ! み、見せる?」
何を――――!?
セイジモードの脳内が直ぐにシフトチェンジ出来る筈もなく、脳細胞が状況を把握する前にヤナセの綺麗な指先が私の頬を包み込み、文化遺産的な美貌を至近距離に近付けてきた。

