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ラブカルチャースクール 3
第21章 Lesson 予感

多くを語らなくても、一言で千言くらい悟ってしまうヤナセは、少し首を傾けて優しく微笑んだ。
「噂の件に関しては……ヨウコも含めて限られた人数で、調査しておりました。事情に詳しい分、ヨウコも琴海さんのことを心配されていたので、女子会で決まったことには私も特に反対することはありません」
「はい……なら良いんですけど」
きっと、女子会を開くこともヤナセには想定済みと言うか、分かっていたんだろうな。
むしろヤナセからヨウコさんに、女子会をするように促したのかもしれないし。
どちらにしても、早く噂を広めている主犯者を見つけて不穏な空気を一掃するしかない。
『掟改正』のためにも、盤石な体制の構築が必要なのだから――――。
「ヤナセさん、私……」
「すみません……皆さんを巻き込んでしまい」
「頑……え?」
頑張ります――――と言おうとしたところで、ヤナセがサラサラの髪を揺らしながら、机に向かって深々と頭を下げてきた。
幾度となくヤナセが頭を下げるのは見てきたけど、それはレッスンへのお迎えだったり、労いが殆どだ。
ただ『掟改正』に絡むことになると、ヤナセは凄く辛そうな表情で謝ってくる。
ヤナセのせいじゃない。
改正は、私自身も望んでいることなのだ――――。
「ヤナセさん。私も皆も、巻き込まれたなんて思っていません。むしろ少しでもスクールのためになるならって、皆張り切っていますから!」
そう、スクールのため――――ヤナセのためになるなら、どんな協力だって惜しまない!
『掟改正』に自分の願いも掛かってはいるけど、ヤナセの役にも立ちたい。
「張り切って、ですか……。それは心強いですね」
私『たち』の気合いにヤナセは頭を上げて微笑んでくれたけど、まだ少し悲し気な表情にも見えた。
「噂の件に関しては……ヨウコも含めて限られた人数で、調査しておりました。事情に詳しい分、ヨウコも琴海さんのことを心配されていたので、女子会で決まったことには私も特に反対することはありません」
「はい……なら良いんですけど」
きっと、女子会を開くこともヤナセには想定済みと言うか、分かっていたんだろうな。
むしろヤナセからヨウコさんに、女子会をするように促したのかもしれないし。
どちらにしても、早く噂を広めている主犯者を見つけて不穏な空気を一掃するしかない。
『掟改正』のためにも、盤石な体制の構築が必要なのだから――――。
「ヤナセさん、私……」
「すみません……皆さんを巻き込んでしまい」
「頑……え?」
頑張ります――――と言おうとしたところで、ヤナセがサラサラの髪を揺らしながら、机に向かって深々と頭を下げてきた。
幾度となくヤナセが頭を下げるのは見てきたけど、それはレッスンへのお迎えだったり、労いが殆どだ。
ただ『掟改正』に絡むことになると、ヤナセは凄く辛そうな表情で謝ってくる。
ヤナセのせいじゃない。
改正は、私自身も望んでいることなのだ――――。
「ヤナセさん。私も皆も、巻き込まれたなんて思っていません。むしろ少しでもスクールのためになるならって、皆張り切っていますから!」
そう、スクールのため――――ヤナセのためになるなら、どんな協力だって惜しまない!
『掟改正』に自分の願いも掛かってはいるけど、ヤナセの役にも立ちたい。
「張り切って、ですか……。それは心強いですね」
私『たち』の気合いにヤナセは頭を上げて微笑んでくれたけど、まだ少し悲し気な表情にも見えた。

