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ラブカルチャースクール 3
第22章 I Lesson 7回目
「ふぅ~。良かった……」

今日の相手がアラタじゃなかったことに、心底ほっとする。

次回は漏れなくアラタだけど、心の準備が出来るだけ良かった。

「あとは……今日の立ち合い講師だ」

クニミツなら敢えて自分からトラブルは起こさないだろうけど、何分デリケートだ――――。

ワタリみたいなスパルタ系で見られていたら、本領どころか要らぬ失態とかしかねない。

「どうかソフト系な人でお願いします!」

ラブカルコンピューター様に祈る思いで、手を合わせていると――――

「だ~れだ!」

「ひゃっ!」

背後から突如、抱き締められた。

いきなりこんなことされて驚いたけど、嫌な気がしない――――。

それにふんわりと包み込まれるように、漂ってくる薔薇の香りが乙女心をくすぐる。

こんなことを自然に出来ちゃう人物といったら、この人しかいないでしょ!

頭だけ振り返るみたいに上を見上げると、長身から見下ろしてくる優しい笑みを浮かべた艶々の唇。

「姉さん!」

「うっふふぅ~。当たりよ~チワワちゃん!」

そう、その講師は――――『ホズミ』だ。

なんとラブカルコンピューターに、願いは届いたんだ――――!!

嬉しさの余り、勢いよく身体の向きを変えて、姉さんの胸に抱きついた。

「良かった~!」

「あら、そんなに喜んで貰えるなんて、ホズミ感激よ~!」

姉さんは、抱きつく私の身体を優しく抱き締め返してくれた。

こんなこと構内で普通しないし、それもレッスン前のローブ姿だ。

でも姉さん相手だと全くもって気にならないのが、ホズミマジックである。

まるで久々の再開を喜び合う親友かの如く、私たちは熱き抱擁に浸っているところに――――

「あ、あの……お邪魔でしょうか?」

着替えが終わったクニミツが、ドアの隙間からこちら気まずそうに覗き込んでいた。

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