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ラブカルチャースクール 3
第22章 I Lesson 7回目
ドアを開けたら、私とホズミが抱き締め合っているから、驚いたに違いない。

クニミツが少し怯えているようにも見えて、慌てて姉さんから身体を離した。

「あ、うん。大丈夫だよ。驚かせちゃって、ごめんね」

「いえ! こちらこそ不躾ですみません」

レッスン前から余計な神経を使わせないようにしたかったが、クニミツの性格上やはり気を使ってしまうようだ。

でも気を使っている方が、安心なタイプな人もいるしな――――ラブカル講師としては大事な資質だから上手く活かされて欲しい。

今日のレッスンでホズミが立ち合ってくれることは、きっとこれからのクニミツ改革に繋がっていくと信じよう――――。

クニミツへの想いを熱く心の中で語っている間、ホズミは私たちのやり取りを珍しくジッとして聞いていた。

「……ふ~ん。噂通りの真面目くんね。でもまぁそういうところ、悪くないわね」

ホズミは長い腕を胸元で軽く組み、右手の人差し指をピンと立てて、ぷくっとした唇に宛がい意味深に呟く。

「え?」

肯定的な言葉に反応したクニミツは、自分より背の高いホズミを見開いた目で見つめる。

「もっと自分に自信持ちなさいな。あんただって講師としての資質があるから、スクールに選ばれたのよ」

「は……い」

優しく温かい声でクニミツを励ますホズミは、本当にお姉さんみたいで、男性であることを忘れてしまいそうだ。

事実、クニミツも少し頬を赤らめて、ホズミに見入っている。

そんな二人の様子が、妙な雰囲気に見えてきてしまう。

むむむ――――これはこれで心配になってきた。
レッスンが終わる頃には、ホズミに惚れてしまったりしないわよね?

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