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ラブカルチャースクール 3
第22章 I Lesson 7回目
「チワワちゃん、ちゃんと着ないと冷えちゃうわよ」

そう言ってホズミは、レッスン途中で開けたままの私のローブの襟を細長い指で掴み重ね合わせると、腰紐まで結んでくれながら話を続けていく。

「ん~? まぁ合格点までとは正直言い難いわね~」

「……だよね。ごめんなさい」

「ふふ、チワワちゃんは頑張っていたわよ。気にしなくて大丈夫よ」

「でも……前回のこともあったから、今日はちゃんと終わらせたくて……」

「そうね~。気持ちは分かるけど、こればっかりは思い通りにはいかないと思うわよ」

「そうなの?」

「うふふ~そうよ~!」

姉さんはニッコリ笑っているけど、四天王たちは最初から卒なくこなしているでしょ!

基準値にならないから、敢えてそこは聞かないでおこう――――。

「……姉さん、なんであそこでストップ掛けたの?」

ホズミの意図は察したつもりだけど、一応聞いておこうと思った。

自分の思い違いだったら、烏滸がましいことだ。

私の質問にホズミは人差し指を唇の前に立てて、パッチンとウインクを返してきた。

「それは、また後で答えるわ。先ずはポチをお出迎えしてあげましょ」

「え、ポチ……あっ!」

なる程――――今ここで、姉さんの真意を話したら、クニミツに聞こえてしまう。

それがクニミツにとって受け入れがたいものだったら、クニミツのラブカル講師生命に影響を及ぼしかねない――――って、もしかしてそれくらい大変なことなの!?

『また後で』――――つまりヤナセ様とご一緒だったりする?

今日こそは何事もなく、ヤナセに良い結果を報告したかったのに――――。

またヤナセやカミジョウさんに、迷惑をかけてしまうのか――――。

多分限りなく現実になりえる予想に、ガックリと気落ちして頭が項垂れてしまう。

「あら~? どうしたのチワワちゃん! 疲れてお眠かしら?」

ホズミは恍けた口調で、凹んでいる私の頭を撫でてきた。

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