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ラブカルチャースクール 3
第22章 I Lesson 7回目
そうじゃないけど――撫でてくれる姉さんの手が温かくて、本当に眠くなってくる。

確かにずっと緊張が続いていたし、ホッとした途端にどっと疲れが押し寄せてきたかも。

だからってここで、眠る訳にはいかないし――――。

項垂れたままの私に、ホズミは優しく囁きかけてくる。

「いいのよ~チワワちゃん。眠っちゃいなさぁい」

ホズミの甘い声が催眠術にでもかけてくるみたいに、頭をふわふわさせて眠りに誘ってくる。

抵抗しなければ、本当に寝落ちしてしまいそうだ。

「で、でも……クニミツがまだ着替えているし、時間もないでしょ」

「時間はまだあるから、少しお休みしなさいな」

「へ……だってさっきタイムアップて……」

ホズミの言葉に反射的に顔を上げると、目線の先には意味深な微笑みが向けられていた。
姉さん、謀ったな――――!!

楽しそうに微笑むホズミの笑顔に、改めて時計を見て時間を確認してみたが、やっぱり時間は殆どない。

「だって時計……」

時計に指を刺して、ホズミに主張すると――――

「だってぇ~チワワちゃんよポチってばレッスンに夢中だったから、その間に時間進めちゃった! うふっ」

「はぁぁぁぁ~!?」

『うふっ』じゃなぁぁぁぁい!!

「じゃ、じゃぁ……まだ時間って……」

「そうね~あと三十分くらいはあるかしら?」

姉さんはそう言って右肩を軽く上げて、お得意の人差し指立てウインクで可愛くポーズを決めた。

姉さぁぁぁぁ――――ん!!

山の頂で大声を出したくなるくらいの気持ちで、心の中で叫んだ。

「て、ことは……頑張れば最後までイケたんじゃないの?」

さっきのクニミツの必死に懇願する姿が脳裏に浮かび、居た堪れなくなってしまう。

だけどホズミは、

「無理よ。時間があと二時間あっても、今日のポチじゃ挿入は出来ないわ」

バッサリと切り捨てるように言い切った。

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