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ラブカルチャースクール 3
第22章 I Lesson 7回目
これだけハッキリと言い切るには、何かしら理由があるんだ。

それは一体――――。

「姉さん……その理由って……」

上目遣いで訴えると、ホズミはニッコリと微笑んで立てていた人差し指を私の唇にそっと押し当てる。

「それはまた、後のお楽しみ」

「っ!? ……!」

ホズミの言葉と同時に、更衣室のドアが開いた――――。

「すみません、お待たせしました」

スーツに着替えたクニミツが、戻ってきたのだ。

クニミツはまだ恐縮しているのか、肩を窄めておずおずとレッスン室に入ってくる。

ホズミは腰かけていたベッドから立ち上がると、掌を団扇みたいにひらひら揺らしながら、クニミツの近くに寄っていく。

「お疲れさ~まぁ~。ちょっと顔色悪いけど、ちゃんとカミジョウさんに報告は出来そうかしら?」

「はい……大丈夫です。今日も色々と、すみませんでした」

「誰だって最初から完璧になんて出来ないんだから、一つ一つ丁寧に、相手のことを想っていくのが大事なのよ。ちゃんと成長しているんだから自信持っていきなさい!」

優しく言っているように思えるが、ホズミの口調はどことなく厳しく聞こえた。

それでもやっぱり四天王の中では、一番ソフトなんだと思う――――。

『誰だって……』とは言ってはいるけど、きっとホズミを含めたあの天人たちは、最初から完璧だったに違いない。

だけどそれをひけらかすこともしない――――。

他の三人だったら、何とクニミツに声を掛けただろう?

因みにセイジは、研修中はどんな感じだったのかな?

むむむ――気になるけど、詳しくは聞きたくないような――――。

私の思考が余計の方向に寄り道をしている間に、ホズミとクニミツの会話は終わろうとしていた。

「あ、はいっ! ありがとうございます!」

「じゃぁ私は、チワワちゃんとちょっとお話したいから、ポチは先に教室にハウスよ!」

「はいっ! コトミさん、お疲れ様でした!」

「お疲れ……さまぁ」

すっかり『ポチ』扱いに慣れてしまったのか、ハウス言われても素直に聞き入れている。

「では、失礼致します」

ホズミの指導に少し顔色を明るくさせたクニミツは、深々と一礼をしてレッスン室から出ていった。


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