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ラブカルチャースクール 3
第23章 Lesson 『挿入』問題

「これほど芸術的な道具を武器とするか否かは、その者の感性によると思いますが」
ホズミが凶器扱いしているコレあの持ち主が、舞踊でも舞うかの如く滑るような足取りで私たちの傍へ寄ってきた。
スーツ姿でも和風男子オーラを醸し出す相手に、ホズミは綺麗な顔を台無しにするくらいのしかめっ面で扇子を突き出す。
「もう~そんなことどうでもいいわよ。それより、ハナブサ。何であんたが部屋に入ってきてるのよ!」
――――あ、お姉言葉に戻った。
「ホズミ、お前が勝手に時計を操作したからだ」
――――気にしてない!
扇子の持ち主こと、和風眼鏡男子『ハナブサ』は、ホズミの口調の変化を全くもって気にする様子もなく、いつもの淡々とした口調で会話を進めていく。
流石、ラブカル四天王の同士!
互いのペースを崩すことなく、異次元な世界を瞬く間に創り上げてるわ――――。
二人の会話を全くもって理解出来ていない私は、またしても予想を更に斜め上にいく状況に、口と目をポカンと開いて間抜けな表情で固まっていた。
「ほらもぉ~! あんたがいきなり訳わからないこと言うから、チワワちゃん遠くにいきそうじゃないの!」
「琴海さん、ホズミが勝手なことを致しまして、大変ご迷惑をお掛け致しました。このような状況で説明もなく申し訳ありませんが、先ずはお着替えの方をお済ませ下さい」
「ちょっとハナブサ! どさくさに紛れて、私に責任を擦り付けないでちょうだい」
「事実であろう」
「これにはちゃんと、訳があるの!」
「ヤナセと一緒に、話は聞く」
「最初っから、ヤナセだけでいいわよ! チワワちゃん、驚かせてごめんね~。着替えてらっしゃいな」
さっきまで天上界バトルを繰り広げていた二人が優しく微笑んで、私を更衣室へ導こうとしてくれている。
やっと現実に戻された私は、ベッドから飛び降りた。
「あっ、はい! 直ちに着替えてきます!」
「慌てずとも、大丈夫ですので」
急いで更衣室へと駆け込む私の背中に、ハナブサは気遣ってくれたが――――
「はぁぁぁ……」
ロッカーの前で、大きく溜息が出てしまう。
ヤナセに報告するのは毎回のことだけど、今回は姉さんとハナブサも一緒か――――。
スーツに着替えながら、これから迎える場面を想像すると、目の前がチカチカと眩しくなる幻覚に襲われた。
ホズミが凶器扱いしているコレあの持ち主が、舞踊でも舞うかの如く滑るような足取りで私たちの傍へ寄ってきた。
スーツ姿でも和風男子オーラを醸し出す相手に、ホズミは綺麗な顔を台無しにするくらいのしかめっ面で扇子を突き出す。
「もう~そんなことどうでもいいわよ。それより、ハナブサ。何であんたが部屋に入ってきてるのよ!」
――――あ、お姉言葉に戻った。
「ホズミ、お前が勝手に時計を操作したからだ」
――――気にしてない!
扇子の持ち主こと、和風眼鏡男子『ハナブサ』は、ホズミの口調の変化を全くもって気にする様子もなく、いつもの淡々とした口調で会話を進めていく。
流石、ラブカル四天王の同士!
互いのペースを崩すことなく、異次元な世界を瞬く間に創り上げてるわ――――。
二人の会話を全くもって理解出来ていない私は、またしても予想を更に斜め上にいく状況に、口と目をポカンと開いて間抜けな表情で固まっていた。
「ほらもぉ~! あんたがいきなり訳わからないこと言うから、チワワちゃん遠くにいきそうじゃないの!」
「琴海さん、ホズミが勝手なことを致しまして、大変ご迷惑をお掛け致しました。このような状況で説明もなく申し訳ありませんが、先ずはお着替えの方をお済ませ下さい」
「ちょっとハナブサ! どさくさに紛れて、私に責任を擦り付けないでちょうだい」
「事実であろう」
「これにはちゃんと、訳があるの!」
「ヤナセと一緒に、話は聞く」
「最初っから、ヤナセだけでいいわよ! チワワちゃん、驚かせてごめんね~。着替えてらっしゃいな」
さっきまで天上界バトルを繰り広げていた二人が優しく微笑んで、私を更衣室へ導こうとしてくれている。
やっと現実に戻された私は、ベッドから飛び降りた。
「あっ、はい! 直ちに着替えてきます!」
「慌てずとも、大丈夫ですので」
急いで更衣室へと駆け込む私の背中に、ハナブサは気遣ってくれたが――――
「はぁぁぁ……」
ロッカーの前で、大きく溜息が出てしまう。
ヤナセに報告するのは毎回のことだけど、今回は姉さんとハナブサも一緒か――――。
スーツに着替えながら、これから迎える場面を想像すると、目の前がチカチカと眩しくなる幻覚に襲われた。

