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ラブカルチャースクール 3
第23章 Lesson 『挿入』問題
下手な気遣いは、却って邪魔するようなものなのかもしれない。

難しいことや、参考になることは言えないかもしれないけど、素直に反応しよう!

「ありがとうございます。思ったことがあったら、発言させて貰います」

「はい……琴海さんのご経験も、きっとスクールとクニミツの役に立つと思いますので……」

少し小首を傾げ、サラサラの髪を揺らして微笑むヤナセの表情が凄く優しい。

最初に会った時――――ううん。電話越しで話した時からずっとヤナセは優しくて、私の意志や気持ちを尊重してくれていた。

そして今も、スクールに『役立つ』と言ってくれた。

自惚れちゃ駄目だけど、ヤナセのこの一言には『無敵』にしてくれそうなくらいのパワーがある。

「はいっ!」

そうだ――自分に出来る精一杯のことをやるって決めたんだから――――。

置物から人間に戻ると、頬に熱くなってきた。

元気よく返事をした私にヤナセは微笑み返すと、スマートにクニミツの問題に戻っていく。

「クニミツの……性格で一番評価されるとしたら、真面目さだ。それ故に、スクールの講義や実技にも真剣に取り組んでいる」

「そうですね。特に教養に関しては、今期の新人の中では断トツで優秀な成績です」

ハナブサがタブレットを覗きこみつつ、クニミツのデータをチェックしている。

「ただ~知識ばかりの頭でっかちさんになりやすいタ、イ、プってとこかしら」

ホズミは空中に浮いた『タイプ』の文字でも見えているみたいに、人差し指で空を三回押した。

「まぁ……クニミツが、成績や知識をひけらかしている訳でもない。謙虚な性格なのも根っからのようだし」

「講師としての資質は……」

「持っている~」

まるで言葉のリレーのでもしているみたいに、流れるように言葉がタッチされていく。

凄い――――話し方は違えど、三人の意志はしっかりと繋がっている。

そしてちゃんとクニミツの長所が理解され、講師としての資質が認められていることに、凄く感動してしまう。

この場にクニミツがいたら、今のやり取りだけでもきっと号泣しているに違いない。

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