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第23章 Lesson 『挿入』問題

やっぱりラブカル四天王って、凄い――――！！

感動に浸っていると、隣に居るホズミが顔を近づけて、覗きこんできた。

「あら～。チワワちゃん、どうしたの？　お腹でも痛い？」

「えっ！　何もないよ」

「だって、涙目になっているわよ？」

「え……」

三人の話に感動していたら、クニミツの代わりに私が泣いていたようだ――――。

ここは誤魔化しての仕方ないけど、私、邪魔じゃない？

「話の腰を折ってすみません。言わなくても理解して貰えるって、凄いなって……感動しちゃって」

こういう場で自分のことじゃないのに、勝手に涙を流しているなんて恥ずかしいにも程がある。

申し訳なく頭を下げたが、この三人はこれしきのことを気にする訳がなく――――。

「大丈夫ですよ……琴海さん。泣くなり笑うなり、お好きなようにして下さい」

とか！

「あぁそうだ。美味しいおかきがありますが、良かったら食べませんか？」

とか！

「チワワちゃん、良い子ね～！」

――――って！

この方々の心のどこまでも広い心に、時たま取り残されそうになる。

天界人の許容範囲に、凡人付いていけません！

それとも単に、私がしょぼすぎるのか？

でも取り合えず、ここで私がいきなり踊り出しても、この人たちは顔色一つ変えないとう確信だけは掴めた。

そうして同時に、この人達のレベルには何をしても到達できないことも悟る。

「琴海さん、どうぞ」

「ありがとうございます」

私は脱力した笑顔お浮かべながら、ハナブサが差し出してくれたおかきに手を伸ばす。

おかきのの梱包をあけただけで、いかにも美味しそうな芳ばしい香織が鼻腔を擽ってくる。

お腹も空いていたし、お言葉に甘えてポリポリと食べだす。

一人でもぐもぐタイムをしている目の前で、三人は再びクニミツの話へ戻っていった。