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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
「頼もうぉぉぉ――――!」

「ふっふふ~ん。お、コトミ遅いぞ~!」

思いっきり気合いを入れた大声で入ったのに、今日の対戦相手には効かなかったようで、軽くあしらわれるどころか遅いとまで言われてしまった。

「あ、いや……遅くはないかと……」

確かに教室を出るのはちょっと遅くなったけど、開始時間には十分間に合ってますから!

――――と、そこまで言ってやりたくなったけど、きっとゴーイングマイウェイなアラタには無駄骨で終わるであろう。

「いいさ、いいさ。コトミのためなら、俺はいくらだって待つさ!」

「……そりゃ、どうも……」

まだちょっとしか会話していないのに、物凄く疲れてきた。
難儀な理由はここにある。
アラタは人の話を聞かない。
まだリクの方が、話が通じていた。
本当に無事に、終わるのだろうか――――。

「はぁぁ~。着替えてくるね……」

口から魂がでそうなくらい大きな溜め息を喉の奥から吐き出すと、肩を落として更衣室に向かおうとしたが――――。

「コトミッ!」

「うわっ! 何っ!?」

今度はアラタに呼び止められた――――それもバックハグで!

さっきのヤナセに腕を掴まれたのは驚いただけだけど、今のアラタには驚きの中に怒りが混じってくる。

「ちょっと、離してよ。こんなことしたらルール違反になるよ」

「これくらいで? これから人前で裸で抱き合うんだから、照れる必要ないじゃん」

「照れてないです! 真剣に言っているんです!」

本気で言っているのに、案の定アラタには全然通じない。

「そんな心配性なコトミも可愛いよ……」

「はい?」

何言ってんだ??
これがセイジなら胸もときめくけど、警戒している相手から言われると不愉快にしかならないんですけど!

てか、本当にこんな所をこれから来る講師に見られたらヤバイ――――。

いくら味方側だったとしても、この状態を目の当りにしたらレッスンどころかだ大問題になりかねない。

「本当に不味いって! 着替えたいから離してよ!」

「だってさ、レッスン以外で普通にいちゃ付きたいじゃん」

こ~い~つ~! 
頭カチ割ってやりたくなる――――!!

「いい加減にっ……」

「お前、何をしているんだっ!」

最悪のタイミングだった――――。
それもよりにもよって――――何で!?


「セ……イジ……」

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