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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
な、なにっ!?

これからレッスンなのに、普通に驚いてしまう。

そして反射的にセイジに視線を向けてると、普段は甘いマスクなのに別人のように激辛モードだ。

傍から見たら真剣にレッスンを見ているからと思えなくもないが、多分――――不機嫌だ!

こうなってみて思い出したけど、ちょくちょくセイジは『焼きもち』を妬いていた。

それは嬉しいのだけど、どんな状況でも私の中ではセイジがナンバーワンだし、オンリーワンなのだから心配しなくても大丈夫なのに!

今直ぐにでもセイジに思いの丈を伝えたいけど、現実は悲しい程シビアだ――――。

セイジの方に全神経が向かいそうになっている私をアラタがギュッと抱き締めながら、耳元に囁き始める。

「緊張しなくても大丈夫だよ。俺のこと恋人だと思って、全力で甘えなよ」

「え……」

ゾワゾワゾワ――――!!

アラタの悦の入っている囁きに、身体が咄嗟に拒否反応を示すかの如く全身に鳥肌が立った。

い、いけない。
多分アラタは私を生徒と思って接しているんだから、私も生徒になり切らなきゃ。

生徒のための女性講師でもあるのだから――――。

だけど意志に反して、身体が思うように動かない。

これが男とは違う、女の性なのか!

それ以前に私の意識が、どうしてもセイジの方に向いてしまう。

今日のレッスンは、ラブカル人生で一番辛い気がする。

これはアラタがどうのじゃなくて、私自身の問題に違だと思うけど――――どうしよう、どうしよう、どうしよう!

さっきセイジが『一緒に頑張ろう』って言ってくれたのに、初っ端から挫けそうだ。

だからって逃げる訳にはいかないし、意地でもこの状況を乗り越えるしかない!

なけなしの小さな頭で、必死で考える。

――――今までラブカルで学んだこと。

――――私が講師を目指した理由。

秒単位のほんのわずかな時間、出来る限りの記憶と気持ちを思い返す。

――――せめて少しでも自分の気持ちに、素直になってみたらどうかな?

私はどうしたって、セイジが好きなんだから――――。

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