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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
「アラタ、どうしてそう思ったんだ?」

そう問い掛けたセイジの表情はさっきまでの不機嫌さは薄れていたが、目は今にもアラタを射抜くかの如く鋭く光っている。

鋭い睨みはワタリの専売特許かと思っていたけど、セイジの眼つきもかなり厳しさを放っていた。

そんなセイジも、素敵――――と見惚れそうになっている所に、アラタがセイジの質問に答え出す。

「だって世の中の男、目の前に居る奴だけじゃないじゃん。ここに通うより、違う相手探した方が早くない?」

「はぁ~!?」

予想外と言うか、予想通りなのか、想像以上に呆れた回答に思わず声が出てしまう。

こいつ、根本的に分かってないでしょ!
そんな簡単にいかないから、このスクールが存在しているんでしょ!
てかそんなこと言うなら、アラタこそラブカルの外で出会いを見付けないさいよ!

心の中の雄叫びを怒りのままぶつけたい衝動に駆られたけど、セイジの邪魔になるだろうから口をギュッと結んで、飛び出しそうな言葉を飲み込んだ。

頬を膨らまして小刻みに震えている私の姿に、セイジは一瞬表情を和らげたが、直ぐに厳しい顔つきに戻った。

そしてアラタの返答に、落ち着いた口調で返していく。

「なるほどね……そういう意見も一理というか、簡単には思い付くかもね」

「でっしょ! 皆もっと楽しく恋愛した方が良くない?」

アラタにはセイジの嫌味が通じなかったようで、それどころか肯定して貰ったと勘違いしている。

だけどそれで終了にセイジがする筈はないのだ――――。

「じゃぁアラタは、このスクールは存在する意味がないっていうのかい?」

「え、そこまでの意味ではないけど、でも確かにもっと気楽に考えたらこのスクールの意味はなくなるのかも。そしたら、講師も恋愛自由になるんだから良いんじゃないの?」

「……」

――――開いた口が塞がらないとは言うが、アラタの発言の衝撃に閉じた口が開かなくなりそうだった。

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