パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第24章 I Lesson ８回目

「はぁぁぁ～！？」

本当にとことん、マイウェイだな！
てか、それが人に頼みごとをする態度と、言葉遣いなの？

取って付けたみたいな敬語を使っても、言っていることが自分勝手だったら意味がないでしょ。

思っているままをアラタにぶつけたいけど、グッと堪えて別の言葉を投げかける。

「アラタ、ここまできて何でそんなにレッスンやりたいの。この状況でレッスンやっても無意味だと思うよ。後日、再レッスンして貰えばいいじゃない」

そう言ったものの、実際再レッスンをやるかも分からないし、出来ることなら暫くアラタとはレッスンはやりたくない。

アラタが気持ち入れ替えて、心からラブカルの講師として頑張るというのなら別だけど――――。

私の言い分にアラタは、珍しくしどろもどろに話し出す。

「それは、他の二人に遅れ取るし……前回の分も挽回しなきゃだろ。それに……」

言葉を止めたアラタの視線が、チラリとセイジの方に泳いだ。

「何なの？　言いたいことがあるなら言いなさいよ。自分から言い出したんだから！」

言い分を聞いてあげようというより、さっさと決着を付けたくて口調が強くなる。

アラタもここまできて後には引けないと思ったのか、急に目つきが変わり睨み付けるように眼力を強めてきた。

「コトミのことを良く知っているセイジに、俺とコトミのレッスンを見届けてジャッジして欲しいんだぁぁぁ――――！」

「……へ」

アラタの全力の叫びに、私は全身が震えてきた。

本気――――本気で言っているの？

そこまで、そこまで――――――――どうしようもない、馬鹿だったの！？

アラタの馬鹿さ加減に、怒りで身体の震えが止まらない。

本当のチワワみたいにプルプル震えている私を宥めるかのように、そっと肩に手が添えられる。

その手の主を見上げると、優しい瞳で見つめ返すセイジがいた。