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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
「あ……」

「琴海さん、お疲れ様。後は俺が話すから、着替えておいで」

にっこり微笑んでそう言ったセイジの表情は、甘くて優しいい、いつものセイジだ。

「良いの?」

「良いよ。ずっとその格好だと身体冷えちゃうよ。ゆっくり着替えておいで」

「うん……ありがとう」

この場から、一刻も早く私を逃がしてくれようとしているセイジの優しさが嬉しくて、はにかみながら頷いた――――が!

「おい勝手に決めてんなよ。俺の気持ちの方はどうなるんだ!」

この期に及んで、アラタがしつこく粘ってくる。

俺の気持ちって、じゃぁ私とセイジの気持ちはどうなるのよ!
あんたこそ勝手に決めるな!

セイジは先輩講師として、今のアラタ自信がレッスンをやる資格がないと判断したのに、アラタの自己満足のためにレッスンしたら、セイジの責任問題になるのに。

それともレッスンを中止にするのだから、とことん話し合ってみるとか?

――――無理そぉぉぉ!!

どうしたって今のままじゃ出口が見えない。

それはセイジの能力があってしても、四天王が居たとしても、このアラタの脳みそを丸ごと変えないと無理な気がしてしまう。

アラタの我儘に私が頭を抱えて唸っていると、今度は背後より両肩をガッシリと掴まれた。

はっと我に返ると、セイジは三十センチの身長差がある私の頭の上からアラタに向かって言い放つ。

「煩い。お前の言い分なんか聞く訳ないだろ」

「なっ!」

声のトーンは物凄く穏やかなのに、言っていることがセイジにしてはきつい。

セイジにこんな言い方されるとは思わなかったのか、アラタは大口を開けて唖然としていた。

そんなアラタを放っておいてセイジは力強く私の肩を押しながら、一緒に更衣室に向かう――――。

「ほら琴海、早く着替えておいで」

「う、うん……」

更衣室のドアを開けて私を中に押入れると――――優しくドアを閉めた。

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