この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
落ち込んで俯いてしまっていると、ポンと私の頭の上にセイジの手が載せられる。

また頭を撫でて励ましてくれようとしているのかと思ったら、手は動かず頭の上に留まったままだった。

「セイジ?」

動かない手の意味が気になって呼び掛けてみたが、セイジは暫く口を噤んでいた。

私はそのままジッと、立ち尽くす。

セイジの掌から伝わってくる熱が心地い――――。

何か言おうとしているかもしれないと気になるが、このままでもう少しいて欲しいとも思ってしまった。

暫くして、セイジが少し躊躇した口調で話し始める。

「……琴海は何も悪くないよ」

「え、でも……」

「悪くないんだ……だって琴海は、頑張ってレッスンをしようとしていただろ。だけど俺は……」

歯切れの悪い物言いを途中で一旦切ったセイジは、顔を顰めて溜息を吐いた。

「セイジ……」

「こんなこと言ってしまったら、講師失格だよな……」

「え、どうしたの!?」

講師失格なんて、穏やかじゃない。

一体セイジは、何を言う気なんだろ――――。

「そんなことない! セイジはちゃんと状況判断していたと思う。何か言われることがあるなら、私がなんとしてもセイジ守るから!」

だからお願い――――こんなことで、講師を辞めるなんてことにならないで!

あと少しで『掟』が変わろうとしているのに、あと少しで私たちの想いが叶うかもしれないのに――――。

セイジの顔を見上げて、祈るような思いで必死に訴える。

そんな私をセイジは困ったような面持ちで見詰め返しながら、観念したように本音を明かした。

「内心、物凄く嫌だったんだ……アイツと琴海をレッスンさせるのが……」

「セイジ! それって……」

――――まさか『焼きもち』!?。

さっきちょっと気になってはいたけど、本当に妬いてくれていたんだ。

目を見開いて固まっていると、セイジの頬が微かに赤みを帯びてくる。

「カッコ悪いだろ、凄く。挙句、ヤナセにフォローして貰っているみたいな形になるしさ」

セイジは表情を隠すように手で口元を覆うと、気まずそうに視線を横に流した。

/961ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ