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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目

落ち込んで俯いてしまっていると、ポンと私の頭の上にセイジの手が載せられる。
また頭を撫でて励ましてくれようとしているのかと思ったら、手は動かず頭の上に留まったままだった。
「セイジ?」
動かない手の意味が気になって呼び掛けてみたが、セイジは暫く口を噤んでいた。
私はそのままジッと、立ち尽くす。
セイジの掌から伝わってくる熱が心地い――――。
何か言おうとしているかもしれないと気になるが、このままでもう少しいて欲しいとも思ってしまった。
暫くして、セイジが少し躊躇した口調で話し始める。
「……琴海は何も悪くないよ」
「え、でも……」
「悪くないんだ……だって琴海は、頑張ってレッスンをしようとしていただろ。だけど俺は……」
歯切れの悪い物言いを途中で一旦切ったセイジは、顔を顰めて溜息を吐いた。
「セイジ……」
「こんなこと言ってしまったら、講師失格だよな……」
「え、どうしたの!?」
講師失格なんて、穏やかじゃない。
一体セイジは、何を言う気なんだろ――――。
「そんなことない! セイジはちゃんと状況判断していたと思う。何か言われることがあるなら、私がなんとしてもセイジ守るから!」
だからお願い――――こんなことで、講師を辞めるなんてことにならないで!
あと少しで『掟』が変わろうとしているのに、あと少しで私たちの想いが叶うかもしれないのに――――。
セイジの顔を見上げて、祈るような思いで必死に訴える。
そんな私をセイジは困ったような面持ちで見詰め返しながら、観念したように本音を明かした。
「内心、物凄く嫌だったんだ……アイツと琴海をレッスンさせるのが……」
「セイジ! それって……」
――――まさか『焼きもち』!?。
さっきちょっと気になってはいたけど、本当に妬いてくれていたんだ。
目を見開いて固まっていると、セイジの頬が微かに赤みを帯びてくる。
「カッコ悪いだろ、凄く。挙句、ヤナセにフォローして貰っているみたいな形になるしさ」
セイジは表情を隠すように手で口元を覆うと、気まずそうに視線を横に流した。
また頭を撫でて励ましてくれようとしているのかと思ったら、手は動かず頭の上に留まったままだった。
「セイジ?」
動かない手の意味が気になって呼び掛けてみたが、セイジは暫く口を噤んでいた。
私はそのままジッと、立ち尽くす。
セイジの掌から伝わってくる熱が心地い――――。
何か言おうとしているかもしれないと気になるが、このままでもう少しいて欲しいとも思ってしまった。
暫くして、セイジが少し躊躇した口調で話し始める。
「……琴海は何も悪くないよ」
「え、でも……」
「悪くないんだ……だって琴海は、頑張ってレッスンをしようとしていただろ。だけど俺は……」
歯切れの悪い物言いを途中で一旦切ったセイジは、顔を顰めて溜息を吐いた。
「セイジ……」
「こんなこと言ってしまったら、講師失格だよな……」
「え、どうしたの!?」
講師失格なんて、穏やかじゃない。
一体セイジは、何を言う気なんだろ――――。
「そんなことない! セイジはちゃんと状況判断していたと思う。何か言われることがあるなら、私がなんとしてもセイジ守るから!」
だからお願い――――こんなことで、講師を辞めるなんてことにならないで!
あと少しで『掟』が変わろうとしているのに、あと少しで私たちの想いが叶うかもしれないのに――――。
セイジの顔を見上げて、祈るような思いで必死に訴える。
そんな私をセイジは困ったような面持ちで見詰め返しながら、観念したように本音を明かした。
「内心、物凄く嫌だったんだ……アイツと琴海をレッスンさせるのが……」
「セイジ! それって……」
――――まさか『焼きもち』!?。
さっきちょっと気になってはいたけど、本当に妬いてくれていたんだ。
目を見開いて固まっていると、セイジの頬が微かに赤みを帯びてくる。
「カッコ悪いだろ、凄く。挙句、ヤナセにフォローして貰っているみたいな形になるしさ」
セイジは表情を隠すように手で口元を覆うと、気まずそうに視線を横に流した。

