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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
その姿はラブカルのカリスマ講師らしくなくて――――

普通に照れた男性の姿が、胸の真ん中をもぞもぞさせる。

「ははは……もう、セイジったら……」

『そう言ってくれて嬉しい』――――と言葉を続けたいけど、身体に沁みついたブロック機能が働いて、伝えたい言葉を自動的に遮断された。

折角セイジが、嬉しいこと言ってくれているのにな。

例え二人っきりとはいえ、レッスン室だと思うと自分の感情をストレートにはぶつけられない。

引き攣り笑いをしていると、セイジが私の目線に合わせてしゃがんでくれた。

「琴海は、レッスンしたかった?」

そう言って下から覗き込んでくるセイジの表情が、拗ねているように見えて、思わず理性が一瞬で吹き飛びそうになる。

ず、狡いよ――――そんな顔!

思わず本音が喉の奥から出そうになって、慌てて頬を膨らませて空気と一緒に言葉を飲み込んだ。

そんな私をセイジは眺めながら、楽しそうに笑った。

「ごめん、ごめん! 意地悪なこと聞いたよね」

目を細めて口端を上げて笑うセイジの笑顔は、今日見た表情の中で一番セイジらしく思えて、私も釣られるように自然と笑顔になれた。

「ふふ……あははは」
「ははははは!」

そして私たちは、何か吹っ切れたみたいに思いっきり笑い合った。


一頻り笑い続けると、セイジは指先で軽く私の頬を触れてきた。

ちょん、と突くだけのソフトタッチだが威力は半端ない。

私のハートはドックンと大きく跳ね上がって、身体ごと吹っ飛びそうになった。

きっと頭のてっぺんからポンッと湯気が出ていたと思う。

真っ赤になった私に、セイジは再び満面の笑顔で微笑んだ。

「そろそろ教室に戻ろうか。ヤナセも待っているだろうし」

その一言は、公で二人だけで居られる時間の終わり意味する。

遅かれ早かれ教室には戻らなければいけないけど、実際のレッスンの終了時間までは一時間以上も余っている。

我儘を言えるなら、あと十分――――いや五分でも、一分でもいいからもう少し一緒に居たい。

「……もう、戻らないと駄目かな……」

衝き上がる欲求が、つい口から零れだす。

それ以上余計なことを言うとセイジを困らせてしまうから、唇を噛んで顔を顰めたけど、意に反して目元が徐々に熱くなってきた。

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