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ラブカルチャースクール 3
第5章 Lesson 体力作り
気を取り直してマシーンに乗ると、ハヤトの調整は私の体形にバッチリ合わせられていた。

数回レッスンは受けてはいるけど、ちゃんと身体のサイズを把握されているのが微妙な気分だ。

与えられたノルマをこなして、再びランニングマシーンに戻るとジュリとカレンもサナに並んで走っていた。

「その調子だ。ペースを保て」

「はい!」

「カレンさん、綺麗なフォームです」

「ありがとうございます」

「ほらぁ~! ジュリ、根性見せなさいよ!」

「ホズミ、煽らないでよ~!!」

そして三人を取り巻くように四天王が、付き添っている。

きっとラブカル始まって以来の光景なのだろう、他の講師たちの注目度が半端なく集まっていた。

何となく近寄りがたくて遠巻きに見ていると、見知らぬ講師が隣に並んでくる。

何気に見上げると、顔を半分覆い隠すように真っ黒なストレートの長い髪が印象的に映った。

ヤナセも男性にしては長めだけど、この人は髪が束ねられそうなくらい長い。

つい物珍しく思ってしまいしばし見入っていると、その講師は私の視線に気付き見下ろしてきた。

「フッ……こんばんは」

「あ……こんばんは」

突然された挨拶につられて、挨拶を返す。

漆黒の森の間から、闇夜のような瞳が降ってくる。

色素の薄い唇に笑みを浮かべた表情はビスクドールみたいに硬質的で、高くて筋が通っている鼻はまるで作り物の如く綺麗だ。

ラブカル講師だけあって美形だけど、近寄りがたいオーラを纏っている。

それはヤナセとは違う……

でも誰かと似ているようなデジャヴを感じた――――。

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