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ラブカルチャースクール 3
第5章 Lesson 体力作り

金縛りにでもあったみたいに固まっていると、その闇王子は多分笑っているような表情で話しかけてきた。
「君は、あれに乗らないのかい?」
「えっ……後で……乗ります」
「そう。確かに今は、乗れないようだしね」
「ですね……」
低めで色っぽい声が鼓膜に纏わりつく。
マサキのバリトンボイスに張り合うくらい、良い声をしていた。
独特の雰囲気はあるけど、綺麗な顔立ちに艶っぽい声は一瞬にして女性を魅了しそうだ。
でも……妙な胸騒ぎがしてくる。
「私、他のものやるので……」
この場を離れたい衝動に無性に駆られてきて、他のマシーンに移動しようと思い闇王子に軽く会釈をすると
「君……ヤナセが担当の研修生だよね?」
「はい……そうですが」
ラブカルの中でヤナセのことを知らない人は居ないと思うけど、このタイミングで名前を出されて、一つの予感が頭を過っていく。
もしかして、この人――――。
「名前は?」
「名前ですか……」
「ランニングしているのがジュリさん、カレンさんと……」
「サナです」
四天王たちのアドバイスから情報をしっかり聞き取っている。
多分私たちの四人の名前も把握して、頭の中で消去法していそうだ。
ジュリ、カレン、サナ――――と漆黒の森の奥で一人ひとりの名前に斜めに線が引かれていくイメージがする。
最後に残った名前を告げてくるのは――
「じゃぁ……君はコ……」
ドックン!
何かの知らせのように、耳の奥で脈を打つ音が大きく響いた――――
「君は、あれに乗らないのかい?」
「えっ……後で……乗ります」
「そう。確かに今は、乗れないようだしね」
「ですね……」
低めで色っぽい声が鼓膜に纏わりつく。
マサキのバリトンボイスに張り合うくらい、良い声をしていた。
独特の雰囲気はあるけど、綺麗な顔立ちに艶っぽい声は一瞬にして女性を魅了しそうだ。
でも……妙な胸騒ぎがしてくる。
「私、他のものやるので……」
この場を離れたい衝動に無性に駆られてきて、他のマシーンに移動しようと思い闇王子に軽く会釈をすると
「君……ヤナセが担当の研修生だよね?」
「はい……そうですが」
ラブカルの中でヤナセのことを知らない人は居ないと思うけど、このタイミングで名前を出されて、一つの予感が頭を過っていく。
もしかして、この人――――。
「名前は?」
「名前ですか……」
「ランニングしているのがジュリさん、カレンさんと……」
「サナです」
四天王たちのアドバイスから情報をしっかり聞き取っている。
多分私たちの四人の名前も把握して、頭の中で消去法していそうだ。
ジュリ、カレン、サナ――――と漆黒の森の奥で一人ひとりの名前に斜めに線が引かれていくイメージがする。
最後に残った名前を告げてくるのは――
「じゃぁ……君はコ……」
ドックン!
何かの知らせのように、耳の奥で脈を打つ音が大きく響いた――――

