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ラブカルチャースクール 3
第24章 I Lesson 8回目
「本当に!?」

「雨海も可愛いけど、琴海と比べることはないよ」

「えへへ~それなら嬉しいな~」

セイジのたった一言が、一気に私を有頂天にさせる。

心の底から嬉しくてニマニマにやけていると、セイジはまた頭を優しく撫でてくれた。

それがまた凄く、凄く――――嬉しい。

セイジの前でアラタとレッスンしなければならないと思った時は、正直辛かったけど、まさかアラタのお陰でこんな時間が出来るなんて逆に感謝しなきゃかも。

私はセイジに頭を撫でて貰いながら、暫く口を噤んだ。

セイジも敢えて話を続けようとはしてこなかった。

自分が腰かけているベッドのシーツをギュッと握る。

今日のレッスンが、セイジとだったら良かったのにな――――。

セイジに触れたいし、抱き付きたい。

キスをしたいし、愛し合いたい――――。

今こうしていられるだけでも贅沢なのに、内なる欲望が止めどなく溢れてきそうだった。

「はぁ……」

「琴海?」

つい重たい溜息を吐いてしまう。

セイジがそれをスルーす訳がなく、窺うように呼び掛ける。

「……セイジとレッスン出来る時って……あるのかな?」

今の気持ちをそのまま口にすることは叶わないから、せめて希望を持ちたかった。

難しくても、希望を持てる言葉を期待したかった。

だけど現実はそう甘くない――――。

セイジの優しい手は私の頭から離れていき、気まずそうに少し目を細めている。

「ちょっと……難しいかもしれないな」

チクチクと、針が刺していくみたいな痛みが体中に走っていく。

甘い期待を持たせるより、セイジはきちんと『真実』を告げてくれた。

「そ、だよね……セイジレベルだともう、こういうレッスンには関わらないよね」

「中々ないかな。今スクールも、新人育成の方に力が入っているからね」

「だから女性講師も必要だったんだもんね」

「……あぁ」

喉の奥で詰まらせたような苦しそうなセイジの返事に、愚かな質問をしてしまった自分を悔いた。

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