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ラブカルチャースクール 3
第26章 Lesson ご褒美
「じゃぁさ、今時点決めている相手、一人でも教え合わない。私はもう三人決めたから言っても良いけどね」

「ジュリ、もう決めたの!?」

リストにはかなりの人数の講師がいたのに、あの短時間で絞ったんだ。

行動力も凄いけど、決断力が伴っているからなんだろうな――――などと、ついつい関心してしまったけど、ジュリの中の候補に『セイジ』が入っているかも知れないのだから気を抜いてはいけない。

「誰にしたのよ? 一応私も、二人までは候補決めたけど」

「私、まだ一人だ」

ジュリの心意気に引っ張られたのか、カレンとサナも自分の状況を吐露し始める。

この流れだと、二人とも今決まっている講師を言いそうな気がする。

そうなると私も言わざる得ないだろう。

『セイジ』の名前を出すのが吉と出るか、凶と出るか――――。

四人とも誰から口火を切るか、互いの様子を窺うように黙り込む。

一か八か最初に言ってみるか?

「私は……」

「コトミはセイジを選んでそうよね」

「え!?」

勇気を出して言いかけた瞬間、ジュリに割って入られた。

その上、何故か私の候補を当てにきているし!

驚いて目を見開いて固まっていると、ジュリはお構いなしに話を続けた。

「あら、違うの? 因みに私もセイジを候補に入れるわよ」

「あ……さっきの本当だったんだ」

「勿の論っ! 人気講師だもの、やっぱり押さえておかなきゃ! それともう一度ワタリともヤッてみたいと思うのよね~」

「ワタリっ!?」

セイジも衝撃だが、敢えてワタリも選んでいるのにも驚いた。

改めてジュリの肉食ぶりは本物だと思い知らされる。

ワタリなら食べ応えありそうだもんな――――なんて、筋肉隆々のワタリのガタイに食らい付くジュリの姿が頭に浮かんでしまった。

そんな妄想をしている私の横で、ジュリは一人勝手に盛り上がっていく。

「あとは、タケルって人にするわ。この講師もかなり人気みたいだし。こんなチャンス滅多にないから中々相手にして貰えなさそうな所を狙わないとね! それに、『あの件』もあるし……」

「あの件……」

両目を細め肉厚な唇に指を当てて微笑むジュリの顔に、不吉な予感が浮かんで背中が震えた――――。


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