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ラブカルチャースクール 3
第26章 Lesson ご褒美
胸が痛くなるのは、辛い時だけじゃないんだね――――。

甘酸っぱい気持ちで胸が締め付けられるのを感じながら、セイジとのキスに酔いしれる。

出来ることなら最後まで、熱く繋がりたい。

でも、この溺れそうなキスも好き。

色々障害がありながらも、一時でもこの世で一番愛しい人と触れ合うことが出来るのだから、贅沢を望んだら欲張りだよね。

そう自分に言い聞かせ、溢れ出してくる欲望を諫めていく。

「琴……海……」

なのに時たま漏れるセイジの甘い声に、一瞬にして理性が吹き飛ばされそうになってしまうのだ。

あぁぁぁぁ――――今は我慢するから、せめて『ご褒美レッスン』の相手がセイジでありますように!

必死で祈る思いで、セイジの背中に回していた手を合わせる。

「セイ……ジ……。ご……っほんん!」

思わず心の声が漏れそうになったところで、顔の角度を変えて深く唇を当ててきたセイジのキスに飲み込まれて、間抜けな単語になって途切れた。

変なことを漏らしたのと欲を出した自分に恥ずかしくなったけど、そんなこと掻き消すくらいにセイジのキスの濃度が濃くなっていく。

散々絡み合って蕩けてしまったみたいに感覚が麻痺していた舌がようやく解放されたが、セイジは舌先を硬く尖らせ、私の口内を擽り始める。

「ふぅ……んっぐ……くぅ……」

歯の付け根、上顎の奥、舌の裏――――触れていない所がないみたいに、上手に、丹念に粘膜を舐め尽くす。

「はっ……はふ……」

嬉しいのと気持ちが良いのと酸欠と、混ざり合って脳天で渦が発生してグルグルし始め、僅かな隙間からは唾液が駄々洩れて止まらない。

一体どれだけ時間が経っただろうか――――。

まだ数分な筈なのに何時間もまさぐり合って、体中が濡れてヌルヌルしているみたいな感覚だった。

キスしだけなのに、まるでレッスンをしたみたいに全身が興奮して、絶頂を迎えそう。

でもそれは、大好きなセイジとしか得ることが出来ない快感なのだ。

ありがとうセイジ――――私にこんな幸せを与えてくれて――――

「んっ! ……っ」

――――そう思った瞬間、頭が真っ白になって、本当に絶頂へ到達してしまった。


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