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ラブカルチャースクール 3
第26章 Lesson ご褒美

「では……本日は、先週お伝えしていた通り、ご自身の希望された講師との実技レッスンになります」
いよいよだ――――そう今日は待ちに待った『ご褒美レッスン』の日である。
セイジが相手になる可能性は倍率が高いから極めて少ないけど、それでも期待せずにはいられない。
期待と緊張で早まる脈を落ち着かせるように、今日も麗しいお姿で説明を続けるヤナセの顔をジッと凝視した。
「レッスン……と言いましても今回は気分転換も兼ねておりますので、気を楽にして行ってください。時間も普段のレッスンよりも長めに時間を取っていますので……何か相談したいこととかを話すのも良いかと思いますよ」
ヤナセは私たち一人ひとりに視線を向けながらそう言い終わると、にっこりと微笑んだ。
そのヤナセの提案に、目の前がパァァァと開けたような気持になった。
それはカレンとサナも同じだったようで、ヤナセの促しに目を見開いて頷いている。
成程――――確かに折角安心出来る相手とレッスンが出来るのだし、最近は接点を持てない講師からアドバイスして貰うのも視点が変わって良いかもしれない。
ただ私の場合、相手がセイジだと相談よりもくっ付いている方を優先してしまいそうだけど――――。
途端、先日のセイジとの激しいキスを思い出して顔がにやけそうになったが、下唇を噛んで必死に堪えた。
いけない、いけない――――このタイミングでにやけたら、ヤナセにまた千里眼で見破られてしまう。
それに今は、『ご褒美レッスン』に集中しなきゃだ。
私の相手が決してセイジとは限らないし、セイジの相手が他の三人になる場合もあるんだから。
セイジが今でも色んな相手とレッスンしているのに、顔が分かっている身近な仲間と同じ時間にレッスンしているかと思うとかなり――――
うぅぅぅ、辛い!
「琴海さん……緊張されています?」
「あ、はい! ……大丈夫です」
しまったぁぁぁ!
思わずつい顔を顰めたのをヤナセが見逃すことはなかった。

