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ラブカルチャースクール 3
第26章 Lesson ご褒美
明らかに変なリアクションを取ってしまっている。

でも、そんなヘンテコになるくらい今の私はモチベーションが高まっていた。

早速『ご褒美レッスン』の効果が発揮されている実感が湧き上がり、このレッスンを設定したヤナセ様に心の中でひれ伏す。

「ははは、相変わらず楽しい人だね、琴海さんは」

タコ唇で嬉しそうにしているのが面白かったのか、マサキは明るい声でポンポンと私の頭を撫でてきた。

明るいトーンのバリトンボイスも素敵!

――――だなんて、自分でも驚くぐらいテンションの高さだ。

きっと今、ありったけのドーパミンが大放流されているのだろう。

「そんなことないです。マサキさんとこうやって話せるのが、今が楽しいんです!」

嘘じゃない――――セイジじゃなかったのは正直残念だったけど、それはセイジと公で愛し合える状況が欲しかったんだ。

だけどそれは個人的な欲望で、講師としては望んではいけない感情。

生徒の時は旦那がいて、ラブカル講師なった今としても『恋愛御法度』なのに、この衝動はどうして止められないのだろう――――。

その渇望を包み込む程の優しさと器があるマサキが目の前に居てくれることに、私は全身全霊で『安堵』している。

背徳的な感情を抱えたまま通っていた生徒時代も、マサキは若干違う目線で見守ってくれていた。

マサキの包容力に縋るかのように、私は自然とマサキに逞しい身体に腕を絡めていく。

擦り寄る私の頭と背中をマサキは、黙ったまま大きな掌でそっと撫でてくれた。

あぁ――本当に安心するな。

マサキの胸の中が居心地良過ぎて、このまま眠ってしまいたくなる。

そんな訳にはいかないけど余りの気持ち良さに、ウトウトしてきそうになっていると――――。

「琴海さん、疲れているなら無理にレッスンをする必要はないんだよ」

「……え?」

マサキの一言に、前にも同じことがあったようなデジャヴを感じる――――。

いやあった!
これは、コウセイと同じパターンだ!


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