この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
初花凛々
第2章 蝉時雨
傘を片手に、自分のデスクに戻った。
「ちょっとくるちゃん先輩!何してるんですか!」
声を抑えて凛に話しかけてきたのは、可愛い後輩の新山。
毎日ロッカーに入ったままの傘を見てはため息を吐く凛の事を、ずっと見守っていてくれた一人だ。
「…くるちゃん先輩はもうダメです。」
「もう!そんな事言わないでリベンジしましょう?」
新山は凛によく懐き、胡桃沢という名字から、くるちゃん先輩というなんとも愛らしいニックネームで凛を呼ぶ。
初めは気恥ずかしかったが、二人の時ならいいよと、その呼び名を許可したのだ。
「それにしても、須田さん今日もかっこいいですね」
新山はほうっとため息まじりに、熱っぽい視線を須田に向けた。
「はぁ?どこが!?」
「えー?かっこいいじゃないですかぁ」
「いや、どこが!?」
新山が言うには、須田は無造作にセットされた栗色の髪がよく似合っていて、鋭くて大きな瞳が魅力的……らしい。
凛が思う須田のマイナスな所が、世間的にはプラスな所という事実に凛は驚愕した。
「……私は、嫌い」
「え?」
「人を馬鹿にしたみたいにニヤニヤしちゃって!元々男は苦手だけど、須田は群を抜いて_____ 」
そう言いかけたところで、新山が凛の肩越しに何かをあわあわとしながら見つめている。不思議に思い、恐る恐る振り返る。
_____と、そこには。
「へぇ。俺がなんだって?」
また、人を小馬鹿にした様な笑いを浮かべた須田が、そこにいた。
「ちょっとくるちゃん先輩!何してるんですか!」
声を抑えて凛に話しかけてきたのは、可愛い後輩の新山。
毎日ロッカーに入ったままの傘を見てはため息を吐く凛の事を、ずっと見守っていてくれた一人だ。
「…くるちゃん先輩はもうダメです。」
「もう!そんな事言わないでリベンジしましょう?」
新山は凛によく懐き、胡桃沢という名字から、くるちゃん先輩というなんとも愛らしいニックネームで凛を呼ぶ。
初めは気恥ずかしかったが、二人の時ならいいよと、その呼び名を許可したのだ。
「それにしても、須田さん今日もかっこいいですね」
新山はほうっとため息まじりに、熱っぽい視線を須田に向けた。
「はぁ?どこが!?」
「えー?かっこいいじゃないですかぁ」
「いや、どこが!?」
新山が言うには、須田は無造作にセットされた栗色の髪がよく似合っていて、鋭くて大きな瞳が魅力的……らしい。
凛が思う須田のマイナスな所が、世間的にはプラスな所という事実に凛は驚愕した。
「……私は、嫌い」
「え?」
「人を馬鹿にしたみたいにニヤニヤしちゃって!元々男は苦手だけど、須田は群を抜いて_____ 」
そう言いかけたところで、新山が凛の肩越しに何かをあわあわとしながら見つめている。不思議に思い、恐る恐る振り返る。
_____と、そこには。
「へぇ。俺がなんだって?」
また、人を小馬鹿にした様な笑いを浮かべた須田が、そこにいた。