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初花凛々
第18章 揺蕩う心
凛は麻耶と行きたかった。
麻耶となら、絶対楽しいと思ったから。
「……じゃあ優くんでも誘おうかな」
「は?」
麻耶は凛の言葉に驚く。まさかここで、優の名前が出るとは思ってもみなかったから。
凛にとっても、優には悪いが、優と行く気なんか更々なかった。けれど、優の名前を出した時、麻耶がどんな反応を見せるのか知りたかった。
「……まぁいんじゃね?良い人なんだろ?」
「……うん」
「あー、でも」
麻耶の発する言葉に、凛はどんどん気持ちが沈んでゆく。
「あいつって奈々と付き合ってんじゃねーの?」
____奈々
その言葉で、ついに凛は浮上出来ない位置にまで来てしまった。
奈々、とは、新山の下の名だから____
麻耶はいつもわたあめ、と呼ぶのに。無意識に新山の下の名をよんでいた。
「行く奴いないなら俺行くけど」
「……麻耶とは行かない」
「なに怒ってんの?」
麻耶の言葉を無視して、凛は麻耶に背を向けその場を立ち去った。
麻耶となら、絶対楽しいと思ったから。
「……じゃあ優くんでも誘おうかな」
「は?」
麻耶は凛の言葉に驚く。まさかここで、優の名前が出るとは思ってもみなかったから。
凛にとっても、優には悪いが、優と行く気なんか更々なかった。けれど、優の名前を出した時、麻耶がどんな反応を見せるのか知りたかった。
「……まぁいんじゃね?良い人なんだろ?」
「……うん」
「あー、でも」
麻耶の発する言葉に、凛はどんどん気持ちが沈んでゆく。
「あいつって奈々と付き合ってんじゃねーの?」
____奈々
その言葉で、ついに凛は浮上出来ない位置にまで来てしまった。
奈々、とは、新山の下の名だから____
麻耶はいつもわたあめ、と呼ぶのに。無意識に新山の下の名をよんでいた。
「行く奴いないなら俺行くけど」
「……麻耶とは行かない」
「なに怒ってんの?」
麻耶の言葉を無視して、凛は麻耶に背を向けその場を立ち去った。