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初花凛々
第18章 揺蕩う心
そしてオクトーバーフェストの日____
凛と麻耶は、初めて待ち合わせというものをした。
プールや銭湯での待ち合わせとは違う、本当にデートのようだと凛は思い、凛は前日から、顔のパックをしてみたり、髪のトリートメントをいつも以上に気合を入れてした。
「____お待たせ」
その甲斐あって、凛が待ち合わせに到着した際には、ふわ、と麻耶の鼻を女の匂いが擽る。
花のような、果物のような。いつも凛からはいい匂いがするねと、麻耶は凛に伝えた。
「プロースト!」
会場内を、民族衣装を着た女性たちがマスと呼ばれる大きなジョッキを持って歩いている。
普段居酒屋などで見かけるものより大きなジョッキに、ビールが並々と注がれている。
運ばれてきたそれを見て、こんなに飲めるのか、と凛は呟いた。
「凛ならイケる」
「そうかな?」
「余裕でしょ」
麻耶はゴク、と一口ビールを流し込んだ。その際に動いた麻耶の喉仏に、凛はビールではなく息を飲んだ。
「うわぁ大きいソーセージ!」
「なんかエロいな」
「なんだっけこれ、ラプンツェル?」
「プレッツェルだろ」
凛のボケに麻耶の的確なツッコミ。凛はそのリズムが楽しくて、やはり麻耶と来て良かったと思った。
「美味しい」
ビールもドイツ料理も何もかも美味しくて、麻耶との話は楽しくて。凛は心の底から笑った。
凛と麻耶は、初めて待ち合わせというものをした。
プールや銭湯での待ち合わせとは違う、本当にデートのようだと凛は思い、凛は前日から、顔のパックをしてみたり、髪のトリートメントをいつも以上に気合を入れてした。
「____お待たせ」
その甲斐あって、凛が待ち合わせに到着した際には、ふわ、と麻耶の鼻を女の匂いが擽る。
花のような、果物のような。いつも凛からはいい匂いがするねと、麻耶は凛に伝えた。
「プロースト!」
会場内を、民族衣装を着た女性たちがマスと呼ばれる大きなジョッキを持って歩いている。
普段居酒屋などで見かけるものより大きなジョッキに、ビールが並々と注がれている。
運ばれてきたそれを見て、こんなに飲めるのか、と凛は呟いた。
「凛ならイケる」
「そうかな?」
「余裕でしょ」
麻耶はゴク、と一口ビールを流し込んだ。その際に動いた麻耶の喉仏に、凛はビールではなく息を飲んだ。
「うわぁ大きいソーセージ!」
「なんかエロいな」
「なんだっけこれ、ラプンツェル?」
「プレッツェルだろ」
凛のボケに麻耶の的確なツッコミ。凛はそのリズムが楽しくて、やはり麻耶と来て良かったと思った。
「美味しい」
ビールもドイツ料理も何もかも美味しくて、麻耶との話は楽しくて。凛は心の底から笑った。