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初花凛々
第21章 秋桜の夜
「……おなか痛い……」


月に一度のそれは、凛にとって重い痛みが待っている。


「食い過ぎ?」

「違う……」


もうやめておけばいいのに、凛は身体を温める意味で焼酎のお湯割を口にした。それが良くなかった。


「え、ちょっ、凛?」

「ん……、エッチしたい……」


先ほど必死に煩悩を飛ばした麻耶に、再び凛が襲いかかった。


床に座る麻耶の上に凛は跨がり、麻耶に抱きついた。


「でも……生理だから今日出来ないの……」

「それじゃなくても、俺らはしない約束でしょ」

「そうだけど……」


したくなるの、と、すっかり酔っ払った凛は麻耶の耳元で囁いた。


麻耶は、凛がちょうど物理的にも性行為が出来ない日で助かったと思った。もし物理的には何も問題のない日ならば、今度こそ自分を抑えきれる自信がない、と思った。


ここ数日、麻耶との時間をお預けされていた凛。生理前ということもあって、それは悶々と溜まる一方だった。


加えて、濃厚な芋焼酎のアルコールによって、凛の女の欲は大放出を始めてしまった。


凛は自らルームウエアを脱ぎ、ブラジャーのホックを外して、胸を露わにした。ぷるんとした胸が麻耶の目の前で揺れる。


それを見た麻耶はついに、抑えきれずその胸に手を伸ばした。
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