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初花凛々
第23章 紅葉狩り
夕飯は宿の中にある定食屋でのバイキングだった。


けれど凛はさほど腹は空いていなかった為、サラダとスープだけを口にした。


それよりも早く麻耶の部屋でワインを、と、そればかりを考えていて。


楽しみにしていた温泉も、凛らしくない烏の行水で終えた。


それほどまでに、凛は夜の晩酌を心待ちにしていたのだ。







「くるちゃん先輩!」


髪をドライヤーで八割乾かし、凛は着替え麻耶の部屋に向かおうとした。と、そこで、新山に話しかけられた。


「私も準備出来たので、一緒に行きましょうよ!」


え、と凛は思い、「どこに?」と返した。


「あれ?須田さんのところに行くんじゃないんですか?」

「う、うん?」


凛は何も言っていないのに、なぜそれを知っているのかと不思議に思い、凛は曖昧に答える。


「さっき、西嶋さんがお誘いに来てましたよ」

「へっ?」

「さ、行きましょう!」


なぜか張り切っている新山に連れられ、向かったのはなぜか_____というか、やはり麻耶の部屋だった。


「来た来たー」


麻耶の部屋のドアを開けると、そこには西嶋がいた。西嶋は既にほろ酔いなのだろう、頬が少しだけ紅く色づいている。


「勝手に飲んでんじゃねぇ」

「いーじゃん」


今日麻耶がワイナリーで買った白ワインを西嶋が勝手に開けたらしい。麻耶が西嶋から瓶を取り上げていた。


「おー奈々ちゃん。久しぶりだね」

「こうして話すのはお久しぶりですよね、野村さん」


そこには麻耶と西嶋以外の、営業部の男性が二人いた。今新山が述べた通りに一人は野村。見た感じのイメージは爽やかで嫌味のない人という印象。


そしてもう一人は、黒縁眼鏡をかけたインテリ男子、小松。


野村と小松も、麻耶の同期だ。西嶋も含め四人では、プライベートで釣りに行ったり飲みに行ったり、割と付き合いが深いのだと西嶋がドアのところに立ち尽くしたままの凛に説明をした。


新山は元営業部にいただけあって、親しげに話していた。


「合コンもするよね〜」


と、野村がへらへらと笑いながら麻耶を指差しながら、「須田企画の合コンはハズレがない」とも言っていた。


_____合コン。


それには、凛は一度も参加したことがなかった。以前同じく営業の如月に誘われたこともあったけれど。
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