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初花凛々
第28章 萌し
帰路についた。
なんだか隣にいる麻耶は駅からタクシーで出た辺りから無言だった。
疲れているからだと凛は思った。それはきっと凛のせいでもあるから、今日は軽く夕飯でも作ってから帰ろうと計画した。
「ねぇ、麻耶_____」
凛は隣にいる麻耶に話しかけ、驚いた。
麻耶の顔色があまりにも悪くて。
「ま、麻耶!どうしたの?」
「え……」
「すごく顔色が悪いよ?真っ青じゃん!」
すると麻耶は、凛に腹痛と吐き気を訴えた。
駅からは、凛の家よりも麻耶の家が近い。凛は運転手にそれを伝えて、早々と降ろしてもらった。
「麻耶……!」
「大丈夫だって」
「大丈夫じゃないよ……!」
部屋に入ると同時に、今度は激しい嘔吐が始まった。
「どうしよう……!」
もう吐くものがなくなっても、尚、麻耶は苦しく辛そうで。
もしかしてこのまま死んでしまうのではないかと思わせるほどの状況。水を飲ませても、ものの見事に全て戻してしまう_____
苦しがってる麻耶を見て、凛は泣きそうになった。けれどこのまま死なすわけにはいかない、と思った。
凛は必死に自分を奮い立たせた。
「麻耶!病院行こう!」
凛は思い立ち、休日でもやっている病院を探し電話した。
「どうやって……」
「麻耶の車で!私が運転するから大丈夫!絶対助けるからっ!」
もうフラフラな状態の麻耶を、凛は有無を言わさず助手席に押し込み、自身は運転席へ乗り込んだ。
「凛……まさか無免……?」
「普通免許あるから安心して。ペーパーだけど」
その台詞に、麻耶は吐き気すら失せるほどだった。
けれどもハンドルを握った凛が、「万が一死ぬときは一緒ね」などと可愛い笑顔で言うので、まぁいいかと、目を瞑った。
「ひゃあっ!車ってどっち走るんだっけ!?」
「左……」
「左折、なるべく左折のみで向かう!」
麻耶は段々と意識が朦朧としてきた。マジで死ぬかも。そう思った瞬間、凛の運転する車は無事に病院へと到着した。
なんだか隣にいる麻耶は駅からタクシーで出た辺りから無言だった。
疲れているからだと凛は思った。それはきっと凛のせいでもあるから、今日は軽く夕飯でも作ってから帰ろうと計画した。
「ねぇ、麻耶_____」
凛は隣にいる麻耶に話しかけ、驚いた。
麻耶の顔色があまりにも悪くて。
「ま、麻耶!どうしたの?」
「え……」
「すごく顔色が悪いよ?真っ青じゃん!」
すると麻耶は、凛に腹痛と吐き気を訴えた。
駅からは、凛の家よりも麻耶の家が近い。凛は運転手にそれを伝えて、早々と降ろしてもらった。
「麻耶……!」
「大丈夫だって」
「大丈夫じゃないよ……!」
部屋に入ると同時に、今度は激しい嘔吐が始まった。
「どうしよう……!」
もう吐くものがなくなっても、尚、麻耶は苦しく辛そうで。
もしかしてこのまま死んでしまうのではないかと思わせるほどの状況。水を飲ませても、ものの見事に全て戻してしまう_____
苦しがってる麻耶を見て、凛は泣きそうになった。けれどこのまま死なすわけにはいかない、と思った。
凛は必死に自分を奮い立たせた。
「麻耶!病院行こう!」
凛は思い立ち、休日でもやっている病院を探し電話した。
「どうやって……」
「麻耶の車で!私が運転するから大丈夫!絶対助けるからっ!」
もうフラフラな状態の麻耶を、凛は有無を言わさず助手席に押し込み、自身は運転席へ乗り込んだ。
「凛……まさか無免……?」
「普通免許あるから安心して。ペーパーだけど」
その台詞に、麻耶は吐き気すら失せるほどだった。
けれどもハンドルを握った凛が、「万が一死ぬときは一緒ね」などと可愛い笑顔で言うので、まぁいいかと、目を瞑った。
「ひゃあっ!車ってどっち走るんだっけ!?」
「左……」
「左折、なるべく左折のみで向かう!」
麻耶は段々と意識が朦朧としてきた。マジで死ぬかも。そう思った瞬間、凛の運転する車は無事に病院へと到着した。