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初花凛々
第34章 時雨心地
〜♪


さぁいよいよ、挿入するよというところで、再び鳴り出したのは麻耶の携帯電話。


「麻耶、電話……」

「今それどころじゃないから」

「でも……あっ」


麻耶のものが挿れられると、凛もそれどころではなくなってしまった。


麻耶の動きに合わせ、広がるのは桃色の戦慄。


それは膣から骨盤内へ。そしてそこから全身へと駆け巡る。


部屋には二人の繋がる音と、そして熱くて甘い温度が広がってゆく。


鳴って、止んで、また鳴って。


そんな携帯電話の音も気にならないほど、二人は互いを求めあう。


麻耶の背中には凛の腕がしっかり回されて、跡がつきそうだ。


麻耶もまた、凛を抱きしめ求めるがまま腰を打ち付ける。


絶えず交わされる口付け。


貪るような、慈しむような。


凛は全身で麻耶を感じている。





_____と、その時



ピンポーン


「え」

「嘘、誰か来た!電気つけなきゃ!」

「ちょっ、待ってイキそーなんだって」

「でも、人が……、あっ、ああっ!」


麻耶同様、凛も絶頂までのカウントダウンが始まっている。


容赦なく抜き差しされるから、凛は堪らず声をあげてしまった。


「麻耶っ……!」


凛は達した。数秒遅れて、麻耶も_____


「はぁっ、はぁ……」


まだ呼吸もままならないが、部屋のチャイムが再び鳴らされる。


「服着なきゃ、暗くて見えないよぉ〜」


なんとか服を着て、パッと電気をつけたら、凛はシャツを後ろ前に着ていて笑った。


寝ていたことを装い、麻耶はドアを開けた。


するとそこにいたのは。


「おっせー、おせーおせーおせー!」

「え、マジ!?嘘!?はっ?なんで?」

「驚きすぎ」

「瀬名!」

「麻耶!」


現れたのは、一人の男性。


顔を合わすや否や、二人はいきなりガッシリと抱擁しあっていた。


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