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初花凛々
第34章 時雨心地
コンビニを出て、二人は再び手を繋ぎ、帰路へつく。


「凛楽しそうだね」

「へ?」

「ニコニコしてるから。まぁいつもか」

「私笑ってる?」

「うん」

「麻耶が笑ってるからかな?」

「え、俺も笑ってんのか」

「自覚ないの?」

「ない」

「ほら、今日も可愛い」


そう言って凛は、麻耶のえくぼをちょんと指で触った。


こんな何気ない一瞬。


お洒落なレストランじゃなくたって。


こんなコンビニでも。


麻耶といると、全てがキラキラと輝いて見えるんだと凛は言った。


それを聞き麻耶は、微笑んだ。






「……ちょっと待って」

「え?」


部屋の前に来て、インターホンを鳴らそうとした凛を麻耶が止める。それも、深刻な表情を浮かべながら。


「あいつらヤッてるかも」

「や…って、ええ!?」

「ほら、セフレだからさ」

「それって本当なの!?」

「マジっす」

「だって新山さんは彼氏がいるって……あ!その彼氏が瀬名さん!?」

「いや。瀬名は彼氏じゃなくてセフレなんで」

「ひゃあ〜っ」


騒いでいたら、「誤解を招くことを言わないでください!」と、中から新山が現れた。


「くるちゃん先輩!違うんですぅ」

「わかった、わかった」


必死な形相の新山が可笑しくて、凛は思わず笑ってしまった。


「お手手なんて繋いで、仲良しだねー」


と、瀬名も笑いながら登場した。


「まぁ中入って」

「おまえの家じゃねーだろ」


そう言いながらも、嬉しそうな麻耶の横顔。


高校時代の麻耶はこんな感じだったのかな、と、凛は昔の麻耶のことを少しだけ知れたような気がした。


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