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初花凛々
第35章 月の色人
凛も思い出していた。


初めて麻耶に出会ったときは、いつだったか、と。


_____なんだか、すごく素敵な人がいる。


凛の一目惚れの相手である西嶋を知ったのは、入社式。その隣にいたであろう麻耶のことなんて、凛の目には写っていなかった。


だから、西嶋の属する営業部と、凛のいる人事部が同じフロアになると知った時も。凛は西嶋目当てで嬉しいと感じただけで。


顔を合わせる機会が増えてからも、麻耶は凛にとって、"西嶋の友人"という括りだった。


麻耶のことなんてこれっぽっちも。_____いや、それどころか。


「凛は俺のこと嫌いだったもんね」

「え、いや、そのー」


麻耶に抱いていた嫌悪感。それはもしかしたら、自分とは真逆だという意識がそうさせていたのかもしれない。


「フロア一緒になってからも、視線もあんまし合わせてくれないし。合わせても、俺の目を見たら腐る!くらいの勢いで逸らしてさ」

「そんなことないよ。……かっこいい顔してるかも、くらいは思ったことあるもん」

「うそっマジ!?」

「ちらっとね」

「え、いついつ!?」

「恥ずかしいから言いたくない」

「そこまで言ったなら教えてよ」

「え〜」


なんてやり取りをしていたら、ふと感じた視線。


「どうぞ、俺らのことは気にせずに続けてください」


すっかり二人の世界になってしまっていた凛と麻耶のことを、瀬名と新山が笑って見ていた。



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