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初花凛々
第40章 狂い咲き
コンビニで凛の所望するツマミを購入し、帰路につく。


あっという間にコテージへと着いてしまい、凛は車を駐車させた。はぁーっと、ほぼ無意識に、ため息を吐いた。


運転席を降りようとする凛の手を、麻耶は掴んで。


「ひゃあっ」


後部座席に、凛を放り投げた。


「まっ、麻耶!」


麻耶は一瞬で凛を組み敷いて、まだ頭がついてこない凛の唇を塞いだ。


「……大丈夫、キスだけだから」


_____そのセリフは、さっきも_____


本当は、キス以上のこともしてほしい。そう凛は思ったが、理性と変なプライドが邪魔をして言えない。


先ほど、車に避妊具があると麻耶は言っていたから、しようと思えば出来るのだけれど。


麻耶はキスだけと、言う。



いや、麻耶だって、SEXをしたいとは思っている。


先ほどバスルームで半端に終えられた行為は、大きな熱を持ち身体の中を駆け巡っているから。


けれども麻耶もまた、言えない。


こんな場所で事に及ぶなど、凛に引かれるのではないか、とも思うし。


理性が2人の邪魔をする。


結局想いが同じ2人は、持て余した感情を口付けにて吐き出す。


つー、と唾液の糸が月明かりに照らされていた。


凛は口付けしながらも、無意識に股が開いてしまう。


触れられてもいないのに、そこが熟れ汁が漏れるのがわかった。


_____もう、ダメ


挿れてと言おうと凛は思った、その時。


〜♪


麻耶の携帯電話が、着信を知らせた。


凛はその音に驚き、唇を離した。


麻耶も嫌な予感がしたのか、携帯電話を取り出し確認をする。


「西嶋だ」

「なんだろうね」


買い出しの追加かなぁと凛は思いながら、電話に出る麻耶の濡れた唇を眺めていた。
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