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初花凛々
第7章 風薫る
「おはよう、胡桃沢さん」
初めて見るプライベートな西嶋を目の前に、凛は惚れ惚れするしかなかった。
_____ラフな格好も素敵すぎます西嶋さん!
凛は心の中で、何度もそう叫んだ。
西嶋が後部座席に乗り込み、車は再び走り出す。
須田と西嶋はあれこれと会話を交わし、その合間に凛も挟まる。
_____すっごく楽しい!来てよかった。なにか良いことかありそう!
須田に選んでもらった素敵な部屋着もバッチリ持ってきたし、チョコミントの水着も詰め込んだ。
凛はこれから始まる物語に、少なからず期待した。
「あ、そこ、左に曲がって。で、コンビニがあるからそこで」
西嶋が須田に指示を出し、左に曲がると、数メートル先にコンビニがあった。
「いたいた」
西嶋の指示通りに、須田はそこへ車を停める。
「西嶋!須田も久しぶり!っても一ヶ月ぶりか」
すると現れた一人の男性。須田を更に軽くしたような……、金髪に近い髪をなびかせながら、助手席の凛にも声をかけてきた。
「胡桃沢さんって君?」
「は、はいっ」
「初めまして。俺は田川悠介(たがわ ゆうすけ)。好きに呼んでいいよ。…つーか、マジで可愛いね。噂通りだ」
そう言われて、凛は顔から火が出そうなほど恥ずかしくなった。
「なに照れてんの?」
運転席の須田からツッコミが入る。
「だって、あんな風にダイレクトに言われたら照れるよ」
凛が照れている理由。悠介が言った、噂通り、とは。もしかして西嶋が噂してくれたのかと思ったから。
「ふぅん。可愛いって俺も言ったことあるんすけど」
須田は拗ねたような口調で、凛の顔を覗き込んだ。
「……須田くんは別だもん」
「どういう意味?」
「須田くんはなんていうか……、同性みたいな?」
「なんじゃそりゃ」
そんな話をしていたら、「お待たせ〜」という声とともに
甘い花のような香りが鼻をくすぐった。
「胡桃沢さん、こちらは真野 椿(まの つばき)さんだよ」
同時に西嶋の声がして、目の前に現れた女性の紹介をしてくれた。
「大学時代からの友人なんだ」
悠介が、説明を付け足した。
初めて見るプライベートな西嶋を目の前に、凛は惚れ惚れするしかなかった。
_____ラフな格好も素敵すぎます西嶋さん!
凛は心の中で、何度もそう叫んだ。
西嶋が後部座席に乗り込み、車は再び走り出す。
須田と西嶋はあれこれと会話を交わし、その合間に凛も挟まる。
_____すっごく楽しい!来てよかった。なにか良いことかありそう!
須田に選んでもらった素敵な部屋着もバッチリ持ってきたし、チョコミントの水着も詰め込んだ。
凛はこれから始まる物語に、少なからず期待した。
「あ、そこ、左に曲がって。で、コンビニがあるからそこで」
西嶋が須田に指示を出し、左に曲がると、数メートル先にコンビニがあった。
「いたいた」
西嶋の指示通りに、須田はそこへ車を停める。
「西嶋!須田も久しぶり!っても一ヶ月ぶりか」
すると現れた一人の男性。須田を更に軽くしたような……、金髪に近い髪をなびかせながら、助手席の凛にも声をかけてきた。
「胡桃沢さんって君?」
「は、はいっ」
「初めまして。俺は田川悠介(たがわ ゆうすけ)。好きに呼んでいいよ。…つーか、マジで可愛いね。噂通りだ」
そう言われて、凛は顔から火が出そうなほど恥ずかしくなった。
「なに照れてんの?」
運転席の須田からツッコミが入る。
「だって、あんな風にダイレクトに言われたら照れるよ」
凛が照れている理由。悠介が言った、噂通り、とは。もしかして西嶋が噂してくれたのかと思ったから。
「ふぅん。可愛いって俺も言ったことあるんすけど」
須田は拗ねたような口調で、凛の顔を覗き込んだ。
「……須田くんは別だもん」
「どういう意味?」
「須田くんはなんていうか……、同性みたいな?」
「なんじゃそりゃ」
そんな話をしていたら、「お待たせ〜」という声とともに
甘い花のような香りが鼻をくすぐった。
「胡桃沢さん、こちらは真野 椿(まの つばき)さんだよ」
同時に西嶋の声がして、目の前に現れた女性の紹介をしてくれた。
「大学時代からの友人なんだ」
悠介が、説明を付け足した。