この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
初花凛々
第8章 青嵐
「じゃあここで待ち合わせしよ」


須田はそう言い、男子更衣室へと向かった。


「……はぁ」


凛はチョコミントの水着を手に、ため息を吐く。


_____椿さんの身体、すごく綺麗だった……。西嶋さんも、悠介くんも虜にしてしまうほどに。もしかしたら、須田くんだって。


男性経験のない凛。そのことを、良いとも悪いとも思わずに生きてきた凛だったけれど、昨夜からそれは、大きなコンプレックスとして凛を支配する。
経験がないということが、突如として恥ずかしいことのように思えた。


誰にも求められることない、凛の身体。チョコミントの水着を纏い、凛はもう一度、ため息を吐いた。








「くるちゃん遅い〜」


更衣室を出ると、待ち合わせ場所には既に須田の姿があった。


_____うわっ、須田くん裸じゃん!!


プールに来たのだから、服は着ていなくて当たり前なのだけれど、こうして男の身体をまじまじと見るのは、凛にとっては初めてのこと。


「プール入る時はバスタオル取らなきゃだよ」

「やっぱり、そうだよね……」


凛はチョコミントの上から、ソフトクリームのようにグルグルとバスタオルを巻きつけていた。


水着を着ているとはいえ、こんな小さな布切れでは隠しきれない身体。それを晒すのは、この上なく恥ずかしかった。


「ほら、それここ置いてくよ」


プールサイドの椅子に、バスタオルを置くように須田に命じられる。けれどそれを凛は渋った。


「……恥ずかしい」

「大丈夫だって。ほら、周りだってみんな同じような格好してるんだから」


凛は辺りを見渡した。


_____向こうの女の人、すごく肌が白くて綺麗。それにあっちのあの人も、足がスッと伸びてるし……それに比べて私は。


すっかりマイナス思考になってしまった凛は、身に巻かれたバスタオルをギュッと握りしめた。
/452ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ