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初花凛々
第8章 青嵐
「じゃあここで待ち合わせしよ」
須田はそう言い、男子更衣室へと向かった。
「……はぁ」
凛はチョコミントの水着を手に、ため息を吐く。
_____椿さんの身体、すごく綺麗だった……。西嶋さんも、悠介くんも虜にしてしまうほどに。もしかしたら、須田くんだって。
男性経験のない凛。そのことを、良いとも悪いとも思わずに生きてきた凛だったけれど、昨夜からそれは、大きなコンプレックスとして凛を支配する。
経験がないということが、突如として恥ずかしいことのように思えた。
誰にも求められることない、凛の身体。チョコミントの水着を纏い、凛はもう一度、ため息を吐いた。
「くるちゃん遅い〜」
更衣室を出ると、待ち合わせ場所には既に須田の姿があった。
_____うわっ、須田くん裸じゃん!!
プールに来たのだから、服は着ていなくて当たり前なのだけれど、こうして男の身体をまじまじと見るのは、凛にとっては初めてのこと。
「プール入る時はバスタオル取らなきゃだよ」
「やっぱり、そうだよね……」
凛はチョコミントの上から、ソフトクリームのようにグルグルとバスタオルを巻きつけていた。
水着を着ているとはいえ、こんな小さな布切れでは隠しきれない身体。それを晒すのは、この上なく恥ずかしかった。
「ほら、それここ置いてくよ」
プールサイドの椅子に、バスタオルを置くように須田に命じられる。けれどそれを凛は渋った。
「……恥ずかしい」
「大丈夫だって。ほら、周りだってみんな同じような格好してるんだから」
凛は辺りを見渡した。
_____向こうの女の人、すごく肌が白くて綺麗。それにあっちのあの人も、足がスッと伸びてるし……それに比べて私は。
すっかりマイナス思考になってしまった凛は、身に巻かれたバスタオルをギュッと握りしめた。
須田はそう言い、男子更衣室へと向かった。
「……はぁ」
凛はチョコミントの水着を手に、ため息を吐く。
_____椿さんの身体、すごく綺麗だった……。西嶋さんも、悠介くんも虜にしてしまうほどに。もしかしたら、須田くんだって。
男性経験のない凛。そのことを、良いとも悪いとも思わずに生きてきた凛だったけれど、昨夜からそれは、大きなコンプレックスとして凛を支配する。
経験がないということが、突如として恥ずかしいことのように思えた。
誰にも求められることない、凛の身体。チョコミントの水着を纏い、凛はもう一度、ため息を吐いた。
「くるちゃん遅い〜」
更衣室を出ると、待ち合わせ場所には既に須田の姿があった。
_____うわっ、須田くん裸じゃん!!
プールに来たのだから、服は着ていなくて当たり前なのだけれど、こうして男の身体をまじまじと見るのは、凛にとっては初めてのこと。
「プール入る時はバスタオル取らなきゃだよ」
「やっぱり、そうだよね……」
凛はチョコミントの上から、ソフトクリームのようにグルグルとバスタオルを巻きつけていた。
水着を着ているとはいえ、こんな小さな布切れでは隠しきれない身体。それを晒すのは、この上なく恥ずかしかった。
「ほら、それここ置いてくよ」
プールサイドの椅子に、バスタオルを置くように須田に命じられる。けれどそれを凛は渋った。
「……恥ずかしい」
「大丈夫だって。ほら、周りだってみんな同じような格好してるんだから」
凛は辺りを見渡した。
_____向こうの女の人、すごく肌が白くて綺麗。それにあっちのあの人も、足がスッと伸びてるし……それに比べて私は。
すっかりマイナス思考になってしまった凛は、身に巻かれたバスタオルをギュッと握りしめた。