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初花凛々
第9章 金魚草
_____話は、高校一年生の春まで遡る。


「胡桃沢さんも陸上部?」


工藤圭吾は、正面玄関で凛に話しかけてきた。


それが凛と圭吾が交わした、初めての会話だった。


「私の名前……知ってるの?」

「あぁ、うん。胡桃沢さんて、大地さんの妹だよね?」


圭吾の言う、大地とは


_____胡桃沢 大地


凛と歳が二つ離れた、兄のこと。


大地は中学の頃から、地域の駅伝に必ず選出される脚の持ち主。
ここら辺で陸上をしているものならば、大地の名を知らない者はいない。なので、中学から陸上をしていたという圭吾は、当然大地のことを知っていた。



凛も中学から陸上を始めた。けれど数々の記録を打ち出す大地に比べて、凛は記録を打ち出すどころか、駅伝の選手として、声がかかったことすらなかった。


当然、父親は大地ばかりを褒め称えた。


「お兄ちゃんは速いけど……私は全然」

「関係ないよ。走るのが好きだから陸上を続けるっていうの、いいと思う」


走るのは自由。目的なんて、なくてもいい。


そう言ってくれた圭吾のことを好きになるのに、時間はかからなかった。


「凛」


同じ部活、同じクラスの圭吾とはすぐに打ち解け、圭吾は凛を可愛がった。背の小さい凛は、妹のようだと、口癖のように言っていた。


けれど凛はそれでも良かった。こうして毎日顔を見れて、友達のように話せるのならば、それで満足だと思った。



そして、同じく陸上部の木崎雫。



雫は、二年なかばからの途中入部だった。凛とはクラスも別々。けれど毎日部で顔を合わすうちに、意気投合したのだ。


「凛、今日も来るの早いね」

「工藤くんこそ」


圭吾は部活に来ると、いつも真っ先に凛に声をかけた。


そんな凛と圭吾のことを、恋人なのかと噂される事もあった。


それに対し丁寧に否定をする凛だったが、それならばどんなに幸せかと、凛はコッソリと思った。









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