この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
初花凛々
第11章 夏めく
_____お酒のせいかな……
凛は目をつぶっているのに、目の前がグルグルと回っているように感じた。
_____あんた直樹のなんなの?
_____SEXでもした?
今日の如月に言われた言葉を、思い出したくないのに、何度もこうして浮かべては、もがいて。
_____私は直樹と呼べる関係でもないし、増してやSEXの対象にもなれない。こんな何も知らない私なんて
周りから見れば、それくらいでと思われるかもしれない。けれど凛にとってそれは、まるで見えない鎖のようにまとわりついている。
そんな凛の心に、たったひとつだけ響く音。
______凛、俺に何か出来ることはない?
麻耶の言葉は、深く傷ついた凛の心の拠り所になりつつあった。
凛は、麻耶の夢を見た。
優しく凛の手を取り、あの時のセリフをもう一度囁かれる。
_____凛が元気になるなら、なんだってするよ
そんな風に言ってくれる人に、凛は生まれて初めて出会った。
もしかしたら麻耶は、親友の雫よりも、母親よりも凛の悩みを知っているかもしれない。
_____麻耶、だったら……私のコンプレックスを破ってよ
凛はそう、夢の中で呟いた。
_____いいよ
夢の中の麻耶は、凛の耳元で、そっと囁いた。
凛は目をつぶっているのに、目の前がグルグルと回っているように感じた。
_____あんた直樹のなんなの?
_____SEXでもした?
今日の如月に言われた言葉を、思い出したくないのに、何度もこうして浮かべては、もがいて。
_____私は直樹と呼べる関係でもないし、増してやSEXの対象にもなれない。こんな何も知らない私なんて
周りから見れば、それくらいでと思われるかもしれない。けれど凛にとってそれは、まるで見えない鎖のようにまとわりついている。
そんな凛の心に、たったひとつだけ響く音。
______凛、俺に何か出来ることはない?
麻耶の言葉は、深く傷ついた凛の心の拠り所になりつつあった。
凛は、麻耶の夢を見た。
優しく凛の手を取り、あの時のセリフをもう一度囁かれる。
_____凛が元気になるなら、なんだってするよ
そんな風に言ってくれる人に、凛は生まれて初めて出会った。
もしかしたら麻耶は、親友の雫よりも、母親よりも凛の悩みを知っているかもしれない。
_____麻耶、だったら……私のコンプレックスを破ってよ
凛はそう、夢の中で呟いた。
_____いいよ
夢の中の麻耶は、凛の耳元で、そっと囁いた。