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初花凛々
第11章 夏めく

「どうすんの、そんな事言って襲われたら」

「ううん……」


麻耶と友情が芽生えつつある凛は、きっと麻耶は意思を無視してまで強行しないだろうと思えた。


「後悔しても知らないよ」


そう言って麻耶は、凛が座るベッドに腰掛けた。ギシッと軋む音は、凛の本能である、女の部分を刺激する。


「寝よ」

「あ、はい」


思わず敬語が飛び出す凛に麻耶は笑い、凛の手を引きベッドに横になるよう促した。


「あの……」

「ん?」

「私達してないなら、なんで服着てないの?」

「言ったじゃん、凛が暑がって自分で脱いだんだよ」

「私はともかく、麻耶はどうして?」


凛は先ほどから、それがずっと気になっていた。新山との関係性もだけど、それも。


「……濡れたから」

「え?」

「凛の涙で、服が濡れたから」


麻耶はそう呟き、自らの胸元を指差した。そして、先ほど濡れたであろうその場所に下着姿の凛をそっと抱き寄せた。


「ま、待って……!」


凛は自分でもわからなかった。麻耶にどうされたいのか、自分でも。


麻耶は自分の服がぐっしょりと濡れてしまうほどに、なきじゃくる凛を抱きしめ、優しい言葉を囁いてくれた。


その事実を知った凛は、どうしたいのか、わからずにいた。


_____こんな優しい麻耶になら、奪われてもいい


そんな風に思う自分も確かにいて、凛は自分自身でも驚いた。


けれど麻耶は言葉とは裏腹に、凛を抱きしめたまま眠りについた。


そのことを、麻耶の胸の動きから凛は読み取った。


_____トクン、トクン


以前も聞いた事のある、優しい鼓動が凛の耳に届く。


凛の背中に回された、力の入っていない穏やかな麻耶の腕。


そして、密着している部分から、直に伝わり合う互いの体温。


その全てが優しさで溢れていて、凛もつられるように夢の中へと_____





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