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妖精王は軍人に奪われる
第2章 冷たい瞳
「お前、名はなんと言う」
男はすぐに表情を戻し問う
「私、は…アイリス…です」
言うと、少し男が思案する様子が
見て取れた 既に辺りは静まり
兵が死体を運んでいるのが目の端に映る
「では、アイリス 奴隷は死なねばならん
しかしー…
お前は人為らざる者、人の法は無意味だ」
少し言葉を区切り、含みを持たせて口を開く
「ならば…お前は今から俺の戦利品だ」
アイリスは、言われた言葉がよく飲み込めず
目を見開いて少し止まる
「戦利…品?」
「そう、戦利品だ」
そう言い放つと、男はアイリスを抱き上げ
周りの兵に仕事を言い残し出口へ向かった