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妖精王は軍人に奪われる
第2章 冷たい瞳




部屋に入ると、メアがすごく驚いた顔で
こちらに視線を送っているのが感じられた




「…!!ファルコ…!そのドレスは…!」


少しの間をおいて、メアが立ち上がり
足早に近づく


「よくお似合いでございましょう?」



「確かに似合うのを見繕え、と言ったが…」


老執事を睨みつけるメアのそれは
アイリスにはとてつもなく恐ろしいものに
感じられ、慌てて言う



「あの…そんなに大切なものでしたら
脱ぎますが…」


控えめに問うと、否定とも肯定ともとれぬ
顔をこちらに向けた




「………………いや いい、すまない」



落ち着きを取り戻したのか、メアはそのまま
奥のソファーに行き座ると
アイリスを手招いた


アイリスは少し怯えながら隣に座った


「それでは、私はこれで失礼しますぞ」



ファルコが扉に消え、残されたアイリスは
メアに話しかけることにした




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