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妖精王は軍人に奪われる
第2章 冷たい瞳





「あの……私は一体、なにをすれば…」



声をかけると、それまであちこちに
向けられていた視線がアイリスの
目に真っ直ぐに向けられる



「……そうだな、お前は俺の戦利品だ
だから、俺の望むこと…全てとは
言わないが 従う義務がある」


奴隷と変わらない、とアイリスは思うが
すぐに奴隷はこんな良い服は
着ないものだ、と思い返す



「…例えば?」



「そうだな……食事を共にする、それと
戦利品なのだから目の届かぬところには
あまり行かれたくはないな、逃げられても
困る、それから…」


(この人は、酷いことはして
こない人なのかな…)


そう思い見つめていると、メアの瞳の奥に
熱が灯り、先程の冷たい瞳とは違う
熱い視線を送られる



「俺が一夜を共にしたいと言えば
それに従うんだ…意味はわかるな?」


「…は、い」


顔が熱く感じ、アイリスは顔を伏せるも
熱い視線はずっと注がれている




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