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妖精王は軍人に奪われる
第4章 不完全な存在
「…私は、人に捕まり、メア様に
助けられました…その恩があります。
王が生き続ければあの森は死にません」
「それに…プリムの森は、軍が開発すると
聞きましたが…あの森は、いずれ
また私の…王の森に戻るでしょう」
急にメアが驚いた顔をしてこちらを見た
「プリム、だと?」
「…?はい、そうです」
『あそこは…確か俺が前に…』
「く、はははははは!」
肩を震わせて笑い出したメアに驚き
びくりと身体を強ばらせて不安そうに
覗き見る
「ふ、すまない…あそこは以前俺が
買い取ったんだが…なるほど、
これも妖精王とやらの導きか…」
『主が俺の物なら、主の物も俺の…か
運命とやらを信じてみたくなる話だな』