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妖精王は軍人に奪われる
第4章 不完全な存在





「え…えっ!?」



「ほっほ。驚かれましたかな?…と、」


「?」


ファルコが笑いを潜め、その様子を
不思議に思い口をつぐむと部屋の扉が開いた



入ってきたのは髪から水滴を滴らせている
上半身裸のメアだった



「…っ!」


(ファルコさんは、メア様が帰ってきた
ことに気づいて話すのを止めたの?

いえ、そんなことより…目のやり場に
困る…っ)


アイリスが心の中で狼狽しているのにも
構わず、メアは髪を拭きながら
こちらに近づいてくる


「まだいたのか。無駄話でもしていたか?」


「アイリス様をお一人で自室に向かわせて
退屈させろと?メア様は相変わらず
私めに無理を仰いますな」


「ふん、貴様こそ相変わらず皮肉った
言い方だろう」


これがこの2人の普段のやりとりなの
だろう、とアイリスは考えた

しかし、半裸のメアに隣に立たれては
すぐに思考出来なくなり赤面し出す



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