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妖精王は軍人に奪われる
第4章 不完全な存在



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カツ、カツと廊下を歩く


その目はなにも見ていないようで、なにかを
捉えていた



『…くそ、抱き潰してやりたくなる…』


物欲しそうな潤んだ目、火照った表情…
そのどれもが、メアを誘惑していた


気力で誘惑をねじ伏せると、庭へと向かう


『まだ、あいつは処女だった だから
無理強いをするわけには…』


メアとて、女の扱いはわかっているつもりだった
しかし、アイリスを前にすると自制が
効かなくなって犯し尽くしてしまいたい
気分になるのだ


『……歯止めが利かない、か ならば…』


ならばいっそ、壊してしまえばいい…
そう思案しながら庭へ向かった



そのままメアは、体中に日の光を浴び
瞳の奥に揺らめく炎を閉じ込めた





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