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妖精王は軍人に奪われる
第5章 淫靡な一時
ーそれから数日は、連れられて仕事に
同行したり、片時も離れない生活を送っていた
さすがに疲弊したアイリスは、今日は
1人にしてほしいとメアに頼み
庭園の木の上でゆったりと過ごしている
「ああ、心地良い…よく手入れされているのね」
『ええ…とても慈しまれて、私共も
思い切り腕を伸ばせます』
一際大きい木がさわさわと語りかけてくる
庭を纏う雰囲気はプリムの森とさほど
変わらず、思った以上の心地よさに
アイリスは芝生に横になった
(やっぱり心地良い…たまには1人で
居たいものね…)
実際はテラスで読書をしているメアから
見られているのだが、そんなことは知らず
花の香りに目を細める
たくさんの木々が風に揺れ、囁きを
その場に送っていた