この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
はじめの一歩
第5章 Piece of memory ー記憶の欠片ー
私はお母さんに、友達のウチに泊まる、と電話した。
幸村くんが、お風呂を溜めながら。
「シャンプーとか、化粧品とか、ないんだけど…コンビニとか行ったほうがいい?」
「大丈夫。」
ドラッグストアで買った、シャンプー・トリートメントのトラベルセットと、ミニパックの基礎化粧品を見せる。
「用意、いいね…」
「大人ですから。不測の事態には備えるのよ。」
「…いつも持ってんの?」
「まさか。独り暮らしの彼氏のお家にお邪魔するのよ?何があってもおかしくないじゃない。スーパーで買ったのよ。」
「そっか…俺全然気効かなくて…」
しょぼんと項垂れる幸村くんがカワイイ。
「いいのよ。率先して買われたら逆に引くし。家にあっても、なんでってなるし。お母さんのだって言われてもちょっと信用できなくなるかもだし。」
「そんなもん?」
「…私はね。だって、そういうのがあるって、前の彼女の名残か、じゃなきゃ遊び慣れてるって思うもん。」
幸村くんが、お風呂を溜めながら。
「シャンプーとか、化粧品とか、ないんだけど…コンビニとか行ったほうがいい?」
「大丈夫。」
ドラッグストアで買った、シャンプー・トリートメントのトラベルセットと、ミニパックの基礎化粧品を見せる。
「用意、いいね…」
「大人ですから。不測の事態には備えるのよ。」
「…いつも持ってんの?」
「まさか。独り暮らしの彼氏のお家にお邪魔するのよ?何があってもおかしくないじゃない。スーパーで買ったのよ。」
「そっか…俺全然気効かなくて…」
しょぼんと項垂れる幸村くんがカワイイ。
「いいのよ。率先して買われたら逆に引くし。家にあっても、なんでってなるし。お母さんのだって言われてもちょっと信用できなくなるかもだし。」
「そんなもん?」
「…私はね。だって、そういうのがあるって、前の彼女の名残か、じゃなきゃ遊び慣れてるって思うもん。」